よいコンテンツを作る為に大切だと思う事

Publish2012/02/14(火)

今日は僕が思う「よいサイト・よいコンテンツ」を作るうえで最も大切だと思っている事を書きます。

よいサイト・よいコンテンツとは?

まずは前提として、僕が思う「よいサイト・よいコンテンツ」というのはどういうものなのかということを書いておきます。
僕の思う「よいサイト・よいコンテンツ」とは、「分かりやすく、伝わりやすい」が実現できているものを表します。
僕がこの人はすごいなと思う人の一人に、JimdoCafeOsakaを主催しておられる河合さんという方がおられるのですが、その方のこの言葉が最もよくその理念を表しています。
「伝える」から「伝わる」
この言葉を聞いたときに、僕が考える理想と同じだったのがすごく嬉しかったのもありますが、方向として間違っていなかったと確信できたのも嬉しい思い出です。
この言葉にはサイトを運営していく上で最も基本的で、かつ最も重要な意味が込められています。
それは「人の心を動かす」という部分です。
サイトを作る際によく陥る勘違いがあります。
それは「自分たちの意見を前面に出す」という行為です。
サイトを作っていると、どうしても自分視点(配信側視点)で物事を考えがちです。
「あれも知ってもらいたい」「これも知ってもらいたい」と思うのは当然なので、この考え自体に問題があるということではありませんが、実際にサイトやブログを見てくれるのは、見て欲しいのは自分ではありません。
自分の意見ばかりが全面に出たひとりよがりな内容は、押し売り感が強くなります。
この状態は上の言葉で言うところの「伝える」になっている状態です。
伝える状態になっている情報は、受け手からすると受動的に入ってきた感じになります。
例えていうと特に興味を持っていない商品のTVCMのような感じだと考えるとわかりやすいと思います。
この状態から「伝わる」に変えることで、受け手側は自分から能動的に情報が入っていくようになっていきます。
こうやって言葉で書くのは簡単ですが、この状態に持っていくためには「自分が何者であるか?」、「誰に対して何を提供したいのか?」、「その先にある価値は何か?」といった自問自答を繰り返し、コンテンツ(サイトやブログ)に対して正面から本気で向き合うことが必要になります。
この作業は非常に大変なので、なかなか実現できません。
でも、本当に「伝わる」サイトやブログにするためには避けては通れない道であるとも思っています。

「人」のためのものであるということ

上記で「伝わる」ことがいかに重要かを書きましたが、これはそもそも論で考えると非常にわかりやすいです。
そもそも、サイトやブログはどういう目的で運用するのでしょうか?
いろいろな答えがあるかと思いますが、正解の一つに「人に見てもらう」という答えがあります。
この部分は運用すればするほど見失いがちです。
Webのいいところは、時間と距離を超えること、数字で確認ができることですが、それが明確にわかりすぎるため、その向こうにいる人のことを忘れがちになってしまいます。
アクセス解析をずっと見ていると、人ではなくただの数字を追いかけるようになってしまったり、Googleの検索順位を気にし過ぎてしまったりしてしまいます。
「アクセスアップのためにはこういうタイトルをつけよう」とかSEOのことばかりを考えていると、それを見ている人への配慮が抜け落ちて離脱率が上がってしまい、それが検索結果への悪影響を起こす場合もあります。
これは一例ですが、こういう状態になりやすいです。
サイトを作るのも人間で見るのも人間なので、よく考えれば当然なんですが、やればやるほど、知れば知るほど陥りやすい罠だと思います。
そういう時に大切なのが、上で真摯に向き合った「サイトとは?ブログとは?」という部分の考え方です。
「誰に対してどういう価値をどう提供したい」という強い思いは、数字ばかりを追いかけたり、検索結果を気にしすぎたりといった雑念を振り払う力になります。
「コンテンツは人のためにある」という思いを持って作ることが重要だと思いませんか?

よいコンテンツを作る上で心がけていること

よいコンテンツを作るという上での考えがすごく重要なので前置きが長くなりましたが、実際に僕が協力をしていく上で気をつけていることを紹介します。
それは僕の場合は、2つあります。
一つは「実際に自分がお客さんのお客さんの気持ちになってサイトを見てみる」という事と、「作る人が最も得意とする部分をうまく絡めて一人で作りきらないようにする」という2つの事になります。

実際に自分がお客さんのお客さんの気持ちになってサイトを見てみる

上記の考え方にも繋がるんですが、サイトを作っているとついつい「作る側視点」になりがちです。
そうなると必然的に「伝わる」サイトにはなりません。
受託でサイトの制作をしていて陥りやすいのがこの「客観的視点の欠如」です。
問題点となる箇所を見抜くためにも客観的な視点が重要で、そのためには実際に自分がそのサイトを利用する立場であると仮定してその視点でサイトを見つめ直すとまた違った景色が見えてきます。
先日公開したサイトでは、海外からの旅行客になった気分でサイトを見てたんですが、英語のコンテンツがないというのはあまりにわかりにくいし、最低でもアクセスするためのコンテンツくらいはいろいろな言語で紹介されている必要があると思い、その内容をお客さんに提案して実際にサイトにも追加してみました。
こういう事は単純に作業としてみているだけでは絶対に気付かないと思いますし、その結果サイトがわかりづらくなり「伝わる」サイトにはなりえません。
常に客観的な視点を持つ事が大切だと思うんです。

作る人が最も得意とする部分をうまく絡めて一人で作りきらないようにする

以前書いた記事「「餅は餅屋」という考え方が好き。」でも紹介したように、僕は一人でいろいろしているからこそ専門性の高い内容については、その道のプロにお願いするようにしています。
もちろんお客さんの予算の都合とかもあるので、場合によってはお願いできない場合もあるんですが、必要であると感じた場合にはその部分を含めて提案するようにしています。
予算面での調整が必要な場合はそこも含めてです。

写真を活用する場合の例

以前行ったわかりやすい例で書くと、中央会計株式会社様の特設コンテンツで「会社設立の代行」というこれから起業をしたいと考える方に向けて発信するコンテンツの作成がありました。
目的としては、充実したサポートで起業を行えるようにする、起業を考えている人に向けた有益な情報配信、起業する時の心構えなどを配信するというような目的です。
その目的を達成するには何が必要なのかを考えると、「起業をしようとしている人が、Webで起業をサポートする会社を選ぶ際に重要視するのはなんだろう?」という視点で考えてみる事にしました。
そこで行ったのは、知り合いの起業を考えている人に実際に聞いてみたり、検索件数からニーズを探したりといった調査から始めました。
また、その当時はまだ自分も法人化していなかったので、自分が法人化する時に「どういう会社だったら法人化のお願いをするだろう」とも考えてみました。
そしてその結果僕が行き着いたのは「安心感」でした。
Webで起業をサポートする会社を選ぶ際に思う不安点は「その会社が信用できるかどうか」に尽きると思います。
「この会社は安心できそう」と思ってもらう事で、配信している情報の信憑性も上がると思います。
ではその「安心感」はどうすれば出るのかと考えると、「実際に担当してくれる担当者さん」がWebでコンテンツを説明してくれるとよいのではないだろうかと考えたわけです。
そのコンテンツを作ろうと思った時に、その安心感を出すために大切なのは「写真の質」になります。
「この人は安心できる」というイメージをアピールする事が重要なので、そのイメージが何よりも重要になります。
写真に写ったスタッフの表情から、その人の性格や人間性がなんとなく伝わる事も多いです。
そう考えると、このコンテンツで重要な写真はやはりプロのカメラマンにお願いする他ありません。
コンテンツを作る上で一番大切だと思う部分をその道のプロにお願いする事が、結果として「伝わる」サイトになる上で重要な要素ではないでしょうか。

文章を活用する場合の例

また、写真という見た目からの解決ではなく、文章という視点からアプローチする場合もあります。
同じく中央会計株式会社様の採用サイトを作成する場合には、「文章の力」からのアプローチを行いました。
採用のためのサイトなので、対象となる求職者の方に会社の事をより深く知ってもらう必要があります。
より知ってもらうためには、実際に働いている社員の声を公開すると自分の将来をイメージしやすくなるので、そのコンテンツを作る事でより深く知ってもらう事が可能となります。
その際に重要なのは、「社員の声」を引き出せるかどうか、その文章が「誰が読んでもわかりやすい、人の心に届く文章かどうか」が重要になります。
こういう場合に必要なのは「インタビューで中身を引き出す力」と「わかりやすい文章を書く力」になりますが、これは僕では力不足でした。
なので、インタビューのプロにお願いして記事を作成しました。
文章もコンテンツを構成する重要な要素です。
文字でもしっかり「伝わる」サイトにするためには、やはり専門家の力が必要です。

よいサイト・よいコンテンツになって生まれる効果

これまで「よいサイト・よいコンテンツ」にする事を中心に書きました。
この考えを実践していく事で、「伝わる」サイトになっていくかと思いますが、では「伝わる」サイトになる事によって実際にどんな効果があるでしょう。
よくあるパターンでその効果を考えてみます。

事業の事を理解してもらえる

サイトが「伝わる」サイトになる最大のメリットは、何といっても「事業」や「思い」を理解してもらえるようになるという事に尽きます。
理解してもらえるからこそ、協力してくれる人やお客さん、好意を持ってくれる人が増えます。
サイトを作る目的にもよりますが、サイトを通じて自分の思いや事業に対するビジョンが他の人に理解してもらえるというのは最大の効果だと思います。

お問い合わせなどの成果が出るサイトになる

「伝わる」コンテンツになる事で、「使ってみたい」「買ってみたい」というお客さんの思いも増幅されます。
その結果として、サイトからのお問い合わせや購入などが増えるという効果もあります。
よくあるパターンだと、成果がベースにある場合が多いですが、サイトが「伝わる」ものになる事でも、副次的な効果として成果が増える傾向があります。

サイトなどを運営する目的を達成できる

そして、「伝わる」コンテンツになるという事は、サイトを作ろうと思った目的が達成しているという事でもあります。
効果というと少し違うかもしれませんが、自分が実現したかった目標が達成できるという事はすばらしい事ではないでしょうか。

まとめ

このように、サイトに対して「伝える」から「伝わる」という事を意識するだけで、アプローチの方法や結果が大きく変わってきます。
見た目や機能にこだわる事は意識しがちですが、「そもそも何の目的で作っているサイト」なのかをしっかり向き合って、目的とした結果を出せるようにサイトの運営に向き合い続けていく事がとても重要だとお思います。
今のサイトは理想とどう違っているかを考えるだけでもかなり違うので、この記事をきっかけに見つめ直してもらえれば何よりです。
そして、向き合う作業は定期的に行う事で、思いを強くする事ができます。
慣れれば慣れるほど忘れやすくなるので、定期的に見直していくようにしていくとさらに良い結果を生むと思います。

記事の著者:ふにすでぐち

ふにすでぐち

1978年生まれ。企業のWeb活用をテーマに、Web運用を中心とした戦略的な企画立案、サポートやホームページ/Webサイトの構築などを行っています。
5年間のWeb制作会社勤務後、2年間のフリーランスで「フニス」として活動後に法人化し、2012年7月「ふにす株式会社」を設立。
Web運用の情報や考え方などを発信するブログ「ふにろぐ」を定期的に更新し、情報配信をしています。
また、Googleアナリティクス認定資格を取得しているので、アクセス解析を用いた分析などの手法でお客様のホームページの成功をサポートしています。
本社のある大阪府高槻市で「ふにすWeb相談所」を開設し、
地域の方々に気軽にWebのことを相談できる場所として、より多くのWeb運用の問題解決をするために活動しています。
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