ガイドラインを作成しよう!
Publish2011/04/15(金)
今回はガイドラインについて書こうと思います。
ガイドラインとは?
ガイドラインという言葉を聞いた事がない人のために簡単に説明すると、「サイトを作る際のルール」です。
一人でサイトを作って運営している場合は、サイトの方向性だったり全体のデザインテイストであったりを一人で全て把握できているのでそこまで必要ではないのですが、制作者が複数に渡ったり、制作する会社が何社もある場合などはまず間違いなくガイドラインの有無がサイト全体のクオリティを決定付けるといっても過言ではないと思います。
というのも、きちんとそのサイトにおける役割やデザインテイストを把握していない人が複数人で作業すると、作業の品質に差が生まれてクオリティの高いページと低いページができてしまいます。
これは制作者が悪いからそうなるのではなく、それぞれの判断基準が曖昧なために起こる問題だと思います。
比較的規模の大きいサイトを制作、運用する際はまずガイドラインを作成することをおすすめします。
ガイドラインの作成により、サイト全体のクオリティの平準化に繋がります。
では実際にどのようにガイドラインを作ったらいいのかの一例を考えてみたいと思います。
ガイドラインの種類を決める
まずはガイドラインの種類を決めます。種類としてはよくあるものに
- 運用のガイドライン
- デザインのガイドライン
- コーディング(マークアップ)のガイドライン
があります。全てを決めてしまう方が全体を把握・管理できるのでいいんですが、その分作業量が増えるのでまずは自分のサイトに必要なものから作ってみるのが効率がいいと思います。
また、ガイドラインはルールの作成なので、対象範囲が広くなればその分関係する人も増え、ルール化するのが難しくなります。
いきなりその手順をするとほぼ間違いなく失敗するので、まずはコンパクトにできる範囲からやっていき、成功体験を重ねることが重要かと思います。
今回は、運用のガイドラインを例にしてみようと思います。
運用のガイドライン作成の場合
仕様の詳細を固める
ガイドラインの種類が決ったら、次は詳細な内容を考えてみて決めていくのがいいと思います。
今回は運用のガイドラインなので運用時のルールを考えます。例えば
- ファイルの命名規則
- フォルダ構成のルール
- サイトの目的の定義
等が一般的です。
サイトを運用するに当たっての「目的」を共有しておけば、運用のブレは最小限に留まりますし、ファイルの命名規則を決めておけばより効率的な運用を行う事ができます。
また、フォルダ構成のルールを決めておけば、新しく追加するフォルダがある場合でも悩むことなく追加できます。
あとはそれぞれに対して仕様を決めていけばOKです。
これらのルールは決断するために強力に作用するので、作業速度の短縮につながります。
参考
ファイルの命名規則を考えよう。ネーミングルールを統一するメリットについて
ドキュメントにまとめる
仕様が固まったら、決まった事をドキュメントにまとめてしっかりと運用する人全員が目を通せる状況を作りましょう。
ドキュメント作成に関してはいろいろ方法はあると思いますが、僕がおすすめするのはGoogleドキュメントです。
Googleドキュメントであれば閲覧できる人の管理やバージョンチェックが楽なので、変更をする際もあまり気を使わなくていいのでおすすめです。
更新されたタイミングの最新データがクラウド環境で閲覧できるので、古いバージョンの仕様を見ることもなく、複数人でのドキュメント管理に最適だと思います。
できれば雛形ページを作っておく
ドキュメントができたら一応ガイドラインは完成しているのですが、できれば雛形を作っておくのがいいと思います。
ドキュメントをきちんと確認する事は大切ですが雛形があればそれをコピペして作業のさらなる効率化が図れます。
運用ガイドラインの場合は雛形はいりませんが、デザインやコーディング(マークアップ)の場合は雛形ページがあるとないとではかなり作業工数が変わるので是非作っておきましょう。
最後に
このようにすれば比較的少ない手順でガイドラインを策定し、実際に運用する事ができるのではないでしょうか。
ガイドラインを作ろうとすると最初はやはり少し手がかかるので躊躇してしまいますが、作成後の効果を考えた場合はサイトの規模が大きければ大きいほど効果は絶大です。ですので大きいサイトをお持ちの方は一度試してみる事をおすすめします。