仕事で使用するチャットツールの効果的な使い方や注意点のまとめ

Publish2021/04/09(金)

仕事で使用するチャットツールの効果的な使い方や注意点のまとめ

今回は、仕事上で使用するチャットツールのメリットやデメリット、効果的な使用方法や注意点について改めて書こうかと思います。
この記事を書いている4月は、新しい生活がはじまる時期で、これまで使っていなかったチャットツールを使用した仕事をするという方も増えるタイミングかと思いますので、そういう方に少しでも役に立てばいいかなと思います。
なお、今回の記事ではどういうチャットツールがいいのかであったり、おすすめのツールはどれかということには言及しません。
というのも、基本的には今回の内容としてはすでに使用するツールが決まっていて、そのツールを使用することを前提しているためです。
その上で、利用する側として考えるポイントを洗い出してみようという趣旨です。

チャットツールを利用するメリット

まず、チャットツールを利用することで、個人やチームや会社にどのようなメリットがあるのかを考えましょう。
そして、そのメリットを最大化するような使用方法や運用ルールを考えるということが大切です。

メールよりも返事にかかる時間を短縮できる

まず最初に思いつくのが、コミュニケーションにかかる時間の短縮と効率化です。
例えば、メールでのやり取りの場合だと、定型文のようなものがあり、そのフォーマットに沿ってお返事を用意する必要があるので、お返事のための文章作成には一定以上の時間が必要です。
ですが、チャットであれば最低限の場合「承知しました」と返信するだけで事足りる場合があります。
もちろん利用するシーンによって「承知しました」だけだとまずい場合とかはありますが、そうでなかったとしても返信文章の作成にかかる時間は短縮される場合が多いです。
そのくらいたいした時間ではないと考える方もいますが、その時間短縮の積み重ねで作業全体にかかるトータルの時間も変わってくるので、より迅速に仕事をすすめるのであればより効率的な手段を使用することに間違いはないかと思います。

移動中でも確認や返事が容易

チャットツールの場合、基本的には多くの場合でwebの管理画面だけではなく、スマホのアプリも用意されていることが多いです。
そのため、パソコンを開けない外出中や電車での移動中、屋外での作業中などのタイミングでスマホのアプリを活用して情報の確認やレスポンスを返すことが可能です。
この効果は実はすごく高くて、移動中などのスキマ時間の有効活用だけではなく、常時情報共有が行える環境ができているという点が大きいです。
また、客先でのサポートや現地での対応などで迅速な対応が必要な場合でも活用できるという点も見逃せません。

ファイルやドキュメントの共有が容易

チャットツールでは、文章だけでなくファイルやドキュメントの共有も可能です。
例えば、作成したドキュメントの共有を行う場合にはチャットに送信しておけばチャット内のメンバーに簡単に共有することができます。
また、アプリとの連動によってスマホで撮影した画像をさっと共有できるので、出先での現地の状況を写真で確認できたり、会議で使用した手書きのメッセージを写真で共有するといったことなども可能で、使用方法を工夫すればチームメンバーでの情報共有をより密にすることが可能です。

タスクやスケジューリングなどとの連動性が高い

チャットツールの中には、タスク機能やスケジュール共有機能などがあったりする場合があります。
その場合、仕事で必要なタスクを割り振ったり、ミーティングの日程調整が行いやすいという側面も出てきます。
チャットという機能意外の業務上に必要な機能を追加できるのであれば、積極的に活用して業務効率を上げることができます。

コミュニケーションの活性化が図れる

またチャットツール本来の機能はメッセージのやり取りなので、コミュニケーションを強化し、活性化させることも重要な機能になります。
特にリモートワークやオンラインでの対応時にはコミュニケーションが疎かになりがちなので、しっかりとコミュニケーションを取るように意識し、業務の品質を上げるように心がけることが大切です。

チャットツールを利用するデメリット

次に、利用する際のデメリットを考えてみましょう。
個人的にはデメリットはあまりないと思っているのですが、人によってはデメリットと感じる部分にはなるかと思います。

業務時間外に対応する圧力になる

メリットのところで書いたスマホアプリがあることで、スキマ時間の活用をすることができますが、逆に考えると業務時間外なのに業務をしなければいけないプレッシャーを感じたり、送られてくるメッセージを目にすることで仕事のことが気になってしまうといった弊害が出てくることもあるかと思います。
僕の場合だと、スマホの未読バッジがあると気になってしまうのでつい確認してしまうのですが、それを見たことによって対応早くしたほうがいいなと思って業務時間外だけど対応するということがあります。
僕は個人事業主なのでそれ自体は苦痛には感じませんが、人によってはプライベートと仕事は分けたいと考える方も多くいるかと思います。
そう考える方にとっては、業務時間外に仕事に対するプレッシャーが強まるのはデメリットになるかと思います。

慣れていない人への対応

チャットツールは仕事上で使用するので、誰もが一定レベル以上の知識があると勘違いしがちですが、中には全く理解できていなかったり、嫌悪感から敬遠する人も存在します。
その場合、仕事で導入しているのにチャットでのやり取りを拒否したり、サポートを要請されたりといった本来の業務外での負担増になるケースがあります。
チャットでのやり取り拒否とかは、仕事でやってるのにありえないなと思うわけですが、例えば直属の上司がそうであった場合、部下の人はそれについて意見を言ったり反対する姿勢を出すことも難しいかと思います。
同様に、上司から使い方をサポートしろと言われれば、業務外のことですし、なんやったらパワハラになってもおかしくないですが、仕方なくサポートするはめになることもあるかと思います。
こういう場合は本人以外の原因で負担が増えるというデメリットとして考えることができます。

チャットツールの効果的な使い方

上記のようにデメリットとデメリットがありますので、それをふまえて効果的な活用方法を考えましょう。

業務効率が上がるポイントで導入する

まず最初に考えるのは、導入ポイントとしては一番効率が上がりそうなポイントに絞って導入していくという点です。
いきなり全てをチャットでの対応にするのではなく、まずは最小限で最大の効果を出すポイントに絞って導入することで、成果を可視化し体感できるようにしましょう。
この成功体験を最初のステップとし、そこから範囲を拡大するのが理想的かなと思います。
反対意見も出てきづらいですし、何より効果があったことを体感できるようになることで参加メンバーのモチベーションを上げることにも繋がります。

遠隔でのコミュニケーションの活性化に活用する

次に考えるのは、遠隔でのコミュニケーション時の活用です。
今の御時世だと、リモートワークやテレワークが一般的になったので、対面でのコミュニケーションができない場合も増えています。
とはいえ、同じ仕事をしていくメンバー間でのコミュニケーションの活性化は仕事の成果にも関わってくる重要な要素なので、疎かにするわけにはいきません。
こういうときにこそチャットツールを活用し、コミュニケーションの活性化や円滑化に活用するといいと思います。

ファイル共有や進捗管理に活用する

コミュニケーションだけでなく、業務自体の効率化として考えると、ファイル共有のベースにしたり、日々のタスクの進捗状況の把握や業務の進行管理にもチャットツールは活用できます。
業務の効率化によって成果を上げやすくすることは、ビジネス活用の肝の部分なので、重要ですね。

チャットツールを使用する際の注意点

仕事でチャットツールを活用することの重要性は十分に理解できたと思うので、ここからはちょっと細かい部分もありますが実際の注意点を考えます。

使用ルール・運用ルールを決める(セキュリティ面も考えて)

まず最も大切なポイントは、使用ルールや運用ルールをしっかりと決めてから活用するということです。
これはセキュリティ面の部分も含めて考えるべきで、例えばチャットツール上で社外秘のドキュメントを共有しないであったりとか、個人情報を含む内容のやり取りは行わないといったことを決めるというだけでも違ってきます。
チャットツールのセキュリティ面は、使用するサービスによって違うので一概には言えませんが、昨今話題になったLINEの情報が韓国のサーバーに保管されていたり、中国政府の要請で開示ができる決まりになっているなど、自分の意志とは無関係に情報が他者に漏洩する可能性がゼロではありません。
また、運営元のサーバーのクラッキングや内部からの情報漏洩といった可能性も同様にゼロではありません。
この辺は考えすぎてもよくない部分かもしれませんが、扱う内容によっては会社の信用に関わる部分でとても重要なことなので、しっかりとルールを決めて運用するようにしましょう。

既読や未読を把握する

チャットツールによっては、既読や未読が分かるツールがあります。
上記で上げた業務時間外での対応とも深く関係していますが、未読や既読の機能がある場合、「見てるのに対応してくれない」といった事を考える人が出てきて、それがストレスの原因になったりします。
このプレッシャーは業務時間外対応を促す原因でもあるので、既読や未読のあるサービスを利用しているかどうかはしっかりと把握しておき、対策を考えておきましょう。

相手に急がせない配慮をする(非同期型コミュニケーションの理解)

相手からのプレッシャーだけでなく、逆にこちらから相手に対してプレッシャーをかけないように配慮することも大切です。
メールとかでも、大して急ぎでもないのに「至急」と件名に入れてプレッシャーかけてくる人がいますが(本当に至急の場合はもちろんいいですが、単に自分への対応を早くしてほしいという理由でつけてくる人の場合)、チャットでも同様にいれてくる人とかもいます。
内容的に至急じゃないと判断できる場合はスルーすればいいですけど、いちいちそれを指摘するのもバカらしいですし、心のなかでのツッコミも微妙にストレスなので、そういう気持ちを相手にもさせないように配慮する必要があると思います。
チャットは非同期型のコミュニケーションツールなので、相手の時間を尊重し、対応が可能なタイミングで対応されるものであるということを理解して利用することが大切です。

利用用途に分けたチャットを作成する

チャット利用時の注意点として、何でもかんでも一つのチャットで解決しないようにするということが大切です。
チャットの場合、メッセージの頻度が多くなってくると情報がどんどん流れていきます。
そのため、流れが早すぎると見逃してしまう人が出てくるので、目的ごとにチャットを細分化し、テーマに沿った内容のみでやり取りすることが大切です。
雑談用などのコミュニケーションを活性化させるもの、業務の進捗報告や日報、案件のフェーズごとのチャットなど、会社の規模に合わせてチャットは細分化し、関連するチャットには最小限にメンバーのみが参加するように設定することで、関係がない人の確認時間を減らすという効果もあります。

まとめる内容があれば別のサービスを活用する

上記で書いたように、チャットでもメッセージは流れが早い場合もあるので、情報をまとめる使い方には向いていません。
情報をまとめる場合は、チャットで出た意見をGoogleスプレッドシートにまとめるなど、外部のサービスを活用してくほうがいいです。
チャットに向いている機能とそうではない機能を把握し、向いている機能のみを使用することで効率化が図れます。

言葉選びには気をつける

最後に、チャットはファイル共有もできますが、基本的にはテキストでのやり取りがメインになってきます。
そのため、くだけた文章や不快な表現などで相手の気分を損ねてしまったりすることもあるかも知れません。
そうならないように、言葉選びには気をつけて、仕事で使用しているということを忘れずに、相手への敬意を持って接するようにしましょう。
同様に、ビジネスチャットであるがゆえにぶっきらぼうな感じになってしまったり、冷たい態度に見えてしまうことがあります。
フランクになるということとは違いますが、コミュニケーションを円滑にする目的という部分も忘れずに、お互いが気持ちよくやり取りできるように気遣いを忘れないようにしましょう。

まとめ

仕事でチャットを使用するという文化もようやく一般的になってきて、多くの人が利用することができるようになったのいい反面、上記で上げたデメリットや注意点の部分の影響が大きくなってきているなとも感じています。
大切なのは、使用する目的は業務の効率化だけではなく、コミュニケーションの部分も重要だということを忘れず、相手に対して敬意を持って丁寧に接する、負担をかけないようにお互い配慮するという気持ちの部分だと思います。
チャットツールをうまく活用し、コミュニケーションを円滑にしつつ、しっかりと成果を上げるようにできればいいなと思います。

記事の著者:ふにすでぐち

ふにすでぐち

1978年生まれ。企業のWeb活用をテーマに、Web運用を中心とした戦略的な企画立案、サポートやホームページ/Webサイトの構築などを行っています。
5年間のWeb制作会社勤務後、2年間のフリーランスで「フニス」として活動後に法人化し、2012年7月「ふにす株式会社」を設立。
Web運用の情報や考え方などを発信するブログ「ふにろぐ」を定期的に更新し、情報配信をしています。
また、Googleアナリティクス認定資格を取得しているので、アクセス解析を用いた分析などの手法でお客様のホームページの成功をサポートしています。
本社のある大阪府高槻市で「ふにすWeb相談所」を開設し、
地域の方々に気軽にWebのことを相談できる場所として、より多くのWeb運用の問題解決をするために活動しています。
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