ベーシックインカムについてあれこれ考えています。

Publish2015/11/09(月)

今日はいつもと少し趣向を変えて、今僕の頭の中での議論で最も気になっている話題「ベーシックインカム」について書いてみようと思います。

これからの社会はベーシックインカムが必要かなと思っている。

まずはベーシックインカムを知らない人向けに、wikiより引用です。

ベーシックインカム(basic income)とは最低限所得保障の一種で、政府がすべての国民に対して最低限の生活を送るのに必要とされている額の現金を無条件で定期的に支給するという構想。基礎所得保障、基本所得保障、国民配当とも、また頭文字をとってBIともいう。
フィリップ・ヴァン・パレースが代表的な提唱者であり、弁護者である。しかし少なくとも18世紀末に社会思想家のトマス・ペインが主張していたとされ、1970年代のヨーロッパで議論がはじまっており、2000年代になってからは新自由主義者を中心として、世界と日本でも話題にのぼるようになった。

ベーシックインカムは、簡単に言うと「人間が生きていく上で必要最低限の所得を保障する制度」です。
例えばベーシックンカムが適用されると、人は働かなくても最低限生きていくことはできるようになります。
現在社会保障として行われている年金や保険、生活保護とは違った観点で、人の生きる権利が保障される制度です。
実現によって、生活保護のような申請を行うのではなく一律に最低限のお金が支給されるようになるので、「働かないと死ぬ」という今の状況がなくなります。
このメリットはすべての人に平等にある権利として受けることができるので、働きたくても働けない人でも何も問題なく生きていけるようになります。
実現へ問題点としては、財源をどう確保するのかとか、働かなくて生きていける世界で人がどうなってしまうのかといった問題や懸念はあるかと思いますが、僕が思うにはこれから今の制度を改革するなどして実現化していけるような気もしています。
もちろん僕は政治家ではないのでそう言い切れる根拠なんかないですが。

仕事に求めるクリエイティブ性を実現するのはベーシックインカムのような制度かも。

実現できるかどうかはちょっと置いておいて、ベーシックインカムに僕が期待することを書きます。
まず一番大きなのは「生活するために稼ぐ必要がなくなるので、よりクリエイティブな生活にシフトできる」ということがあります。
今の社会では働かないと生きていけないので、「生きていくための仕事」が必要です。
今の僕は比較的そこらへんはそこまで無理したり嫌だと思うことをしているということでもないですが、今後歳を重ねていくにつれそうも言っていられないようになってくる可能性は大いにあります。
若い頃とかそうでしたが、生きるためにしたくないことをして(やる気ないけどアルバイトするとか)生きていた時代はあります。
その時に本当はもっと生産的なことをしていたかったという思いはあるわけです。
「こんなことする時間あるならHTMLの勉強したい」と思って夜にああでもないこうでもないとコードを書いていたこともありますし、もっとイラストを書く時間があれば書いていたかなと思うこともあります。
でも、現実はまず最低限生きていくための仕事をする必要があったわけです。
ベーシックインカムを導入することで、その「無駄」と感じている時間をもっと自分が「やりたいこと」に使える時間として使えるようになるというのはすごく大きいと思います。
特に僕のようなおっさんよりも、これからの時代を作る子供達の世代には「やりたいこと」に費やす時間を多く取る方が幸福度は増すと思うんですよね。

ベーシックインカムとマズローの欲求5段階

ベーシックインカムを考える時に僕が真っ先に考えたのは、マズローの欲求5段階のことです。
マズローの欲求5段階については、過去に書いた「マズローの欲求5段階をビジネスに取り入れる」でも書きましたが、人が幸福を感じるタイミングをピラミッド状に表したものです。
マズローの欲求5段階
ベーシックインカムを導入すると、「生理的欲求」「安全欲求」をすべての人が満たせます。
マズローの欲求5段階の考え方でいくと、次に人が望むのは社会的欲求になるので、必然的に人との関わりを望む社会になっていくことが考えられます。
ベーシックインカムを導入する時に考えられるデメリットとして、「人が働かなくなる」という問題が考えられますが、実際になってみないとなんとも言えない部分ではありますがきっと実現したら相当暇です。
導入当初こそグダグダしたりずっと寝たりしちゃうということはあるでしょうが、それにしても時間が余るので、人は何かしら生産的なことをしたくなると思うんですよね。
マズローの考え方でいくと、やりたいことは「社会的欲求」に向かうので、よりコミュニティに貢献する方向であったり、社会をもっとよくしていくためにどうすればいいのかということを自主的に積極的に行う人が増えてくると思います。

ベーシックインカムのある未来を考える

僕は「何かをやる時にメリットとデメリットがあるのは当然」だと考える方ですが、ベーシックインカムに関して言えばメリットの方が勝ると思っています。
マズローの欲求のことは置いといても、日本人は特に「安定」を求める民族だと思っているので、「働かなくても死なない」というのはすごく心の支えになることだと思うんです。
あと、実現する上で問題になることに「誰も働かなくなったら、今人間が働いて維持している生活がどうなるのか」という問題はあります。
そこについては、今ロボット工学が進んでいたり、ドローンなどで人間ができないことを機械にしてもらっているように、もっとこの流れが加速していくことで解決するんじゃないかなと思うんですよね。
先日話題になった、映画「バックトゥーザフューチャー」の未来の日付が過ぎたように、時間はどんどん過ぎていて思い描いていた未来像が現実のものになってきています。
あの当時できていなかった夢のような未来のイメージもある程度具現化されているように、これから先30年後とかには、今の僕たちが思っている未来はもっと進んでいるように思うんです。
今人間が行っている単純作業がすべて機械に置き換えられるとか、技術革新によって新たなエネルギーが開発されたりとか今考えると荒唐無稽な話も未来では実現している可能性もあると思っています。
ベーシックンカムを今すぐに実現することが理想とは思っていませんし、現実問題難しいとは思うんです。
でも、将来的にベーシックインカムを実現するという方向性で社会が進んでいけばきっとできないことではないとも思えるんですよね。
あと、そうやって考えていくていく方が楽しいなとも思うんです。
これまでに書いたのはあくまで個人的な感想なので、「それはちゃうやろ」という意見もあるかと思います。
それについては、実際にお会いすることがあれば話振ってくれたらお話ししますので、その時に話し合いましょう(笑)

追記:フィンランドが国家として世界で初めてベーシックインカムを導入する

つい先月ベーシックインカムについて書いたばかりでしたが、フィンランドが世界で初めてベーシックインカムを導入するということになりそうです。
全国民に毎月11万円、フィンランドが世界初のベーシックインカム導入へ
最終決定は2016年11月なのでまだ先ですが、これが実現すればこのブログで書いたような理想的な未来が訪れるのか、それとも違った結末を迎えるのか非常に気になるところです。
フィンランドは部分的な導入ではなく、社会保障を全廃してベーシックインカム一本にするみたいなので、かなり大きな変化ですし、何よりまだ世界のどこでも実現していなかった制度が導入されるというのはすごく興味深いです。
最終決定がどうなるのか、それから1年後、5年後にフィンランドがどうなっているのかは見てみたいですね。

記事の著者:ふにすでぐち

ふにすでぐち

1978年生まれ。企業のWeb活用をテーマに、Web運用を中心とした戦略的な企画立案、サポートやホームページ/Webサイトの構築などを行っています。
5年間のWeb制作会社勤務後、2年間のフリーランスで「フニス」として活動後に法人化し、2012年7月「ふにす株式会社」を設立。
Web運用の情報や考え方などを発信するブログ「ふにろぐ」を定期的に更新し、情報配信をしています。
また、Googleアナリティクス認定資格を取得しているので、アクセス解析を用いた分析などの手法でお客様のホームページの成功をサポートしています。
本社のある大阪府高槻市で「ふにすWeb相談所」を開設し、
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