仮面ライダーのプロモーション戦略と手法には学ぶ点が多い。
Publish2016/01/25(月)
今日は仮面ライダーのプロモーション戦略について書こうと思います。
過去にも何回か同じようなことを書いたような気もしますが、今回は過去に触れていなかった手法や着眼点などについて書こうと思います。
今回この記事を書こうと思った背景は、今やっている仮面ライダーゴーストのプロモーション手法が「これはすごくいいな」と思ったところから始まります。
ゴーストと過去ライダーとのコラボの方法が斬新
今回のきっかけになったゴーストのプロモーションですが、具体的に何をしているかというと、過去ライダーとのコラボの一環として、ゴーストが変身する時に使うアイテム「ゴースト眼魂(アイコン)」を過去ライダーバージョンとして発表するというものです。
仮面ライダーファンにはおなじみですが、最近のライダーは過去ライダーとのコラボとして、返信アイテムの過去ライダーバージョンとかをよく出します。
この手法自体はすでに何年も前から行っている定番のようなものなので、特に目新しいことはありません。
何が目新しかったかというと、それのために本編さながらの特別映像を作り、その映像をネット限定で無料公開したという点にあります。
これまでの作品でも特典映像はありましたが、ここまで本格的にがっつり動画を公開したというのは記憶にありません。
これがその動画ですが、見ていただいて分かるように全く手抜き感がありません。
本編と全く同じクオリティで物語が展開していきます。
しかも、映画でドライブと共演しているという前提を踏まえて天空寺タケルと泊進之介が知り合いであることをしっかりと認識させているという点も見逃せません。
この本編と同様のクオリティ、きちんと設定を踏襲している点、そして次回につなぐ不確定要素を小出しに出していく感じとか、ライダーファンにはたまらない感じにまとまっています。
映画のプロモーション方法は特に面白い
ここまで見ていると、このプロモーションは単に「ゴースト眼魂」をもっと売っていこうという戦略のように見えますが、多分これは次の映画への伏線としても存在しています。
過去のライダー作品でもそうであったように、過去ライダーとの絡みは映画の「スーパーヒーロー大戦シリーズ」への伏線であることが多く、この物語をきっかけに映画に話が進んでいくであろうということが想像できます。
また、今年はスーパーヒーローイヤーと銘打って仮面ライダー生誕45周年、スーパー戦隊シリーズ40作品の記念として仮面ライダーとスーパー戦隊でお祭りのようにしていくようです。
すでに発表されている映画「仮面ライダー1号」をはじめ、これから追加で情報開示されていくので、その際にこのネット版の動画が何かしらのきっかけになっているのは多分ほぼ間違いないです。
しかも、この「ネットで無料配信」は地上波の放送でも結構がっつり告知していますので、東映の本気度は相当でしょう。
仮面ライダーのプロモーションの面白いところは、一つの戦略だけ取ってみても面白いアイデアだったりする部分がありますが、そこからさらに次への伏線を忘れないというところにあります。
継続して作品を見てもらうということにも繋がりますし、話題性もあって新しいファンの獲得にもつながる非常に上手いやり方だといつも感心します。
東映特撮YouTube Officialでの過去作掘り起こしなどもすごい
そして、現在の作品だけでなく、過去の作品もコラボすることによって掘り起こしが行われてライダー業界全体の活性化の要因になっています。
それをさらに加速させる仕組みもきちんと考えられていて、制作元の東映が行っている「東映特撮YouTube Official」では過去作品を期間を区切って無料配信しています。
今の時期は仮面ライダーアギトと忍風戦隊ハリケンジャーをしてまして、こりゃ懐かしいと口元が緩んでしまいます。
また、東映特撮YouTube Officialではそれ以外にも目を惹く企画が結構あって、ニンニンジャーのシロニンジャー役の矢野優花さんのキレキレの踊ってみた動画なども見ることができます。
この攻めている感じは、非常に参考になりますね。
まとめ。これからも仮面ライダーの戦略には注目していきたい
今年は前述のようにスーパーヒーローイヤーということで、過去にはない盛り上がりを見せる企画が控えているはずです。
これまで、仮面ライダーの作品のプロモーション手法はどれも斬新でした。
以前のスーパーヒーロー大戦しかり、ディケイドの手法しかり、仮面ライダー3号しかり、人が驚くような企画を考える天才がいるとしか思えないほどユニークな企画が満載でした。
よく考えれば、毎年「今年はこうきたか」と思えるような斬新なライダーの設定をしてきた人たちの作る作品や世界観な訳なので、普通になるはずはないんですよね。
この形をそのまま真似するとかはまずできませんが、発想転換の方法や切り口を変えて物事を見るいい例にはなると思うんです。
ということで、今後も仮面ライダーから目が離せませんね。