GA4に復活した直帰率の指標について
Publish2022/07/29(金)
先日、とある案件のレポートを作成している過程で、GA4に直帰率の指標が復帰していることがわかりました。
GA4では直帰率が廃止になるという話だったので、直帰率のことは忘れようと思っていたのに帰ってきたのでけっこう驚きました。
気になったので調べてみると、2022/7/11に公式発表があり、日本では7/19ごろからレポートに適用されたということのようです。
たまたま1週間ほどで知ることができましたが、公式発表の時点で反応している人たちがいてすごいなと思いました。
でも、おそらくはほとんどの人はまだ知っていない可能性があるのではと思っているので、こうして書いております。
復活した直帰率の指標は別のものとして考えたほうがよさそう
今回復帰した直帰率ですが、実際のところどうなんだろうといろいろ調べた結果、個人的な結論としては復活したと考えるよりも別の指標が増えたと考えるのが正解のように思っています。
というのも、これまで(UA)の直帰率は「ページで何も行われず、1ページのみのセッションとなったアクセスに対してのパーセンテージ」だったわけですが、新しいGA4の直帰率は「ページで一切エンゲージメントがなかったアクセスに対してのパーセンテージ」になるためです。
GA4のエンゲージメントの概念では、ユーザーが何かしらのアクションを起こしたらエンゲージメントになるので、これまでは直帰と考えられていたユーザーもGA4では直帰ではないと認識されるようになります。
つまり、結果的に直帰率の数字が以前より格段に低くなります。このブログでも1部のページではありますがUAでは80%くらいの直帰率のページが30%くらいに劇的に改善しているようになってましたが、実際にはページに滞在している時間がエンゲージの条件に合致していたり、スクロールが発生していることがエンゲージと認識されるなどしてエンゲージとして認識されるケースが増えただけで、ページ自体には以前から変化はありません。
なので、UAの指標とGA4の指標を比較してしまうと、データ分析の視点で考えると誤った分析をしてしまうことになります。
そういう意味で、復活したと考えるよりも、新しい指標であるという認識で別の指標として考えるほうがよいという判断です。
こうやって書くと悪い風になったのでは?と誤解を与えてしまいそうですが、実際にはGA4での直帰率は「一切の行動を起こさなかった、本当に直帰だけでしたセッション」という数値を取得できるようになるので、以前の指標よりも信憑性の高いデータになるかと思います。
全く新しい指標としての直帰率の数値として考えれば、サイト運用で非常に有意義なデータを取得できるようになっていると考えることもできるので、個人的にこの指標の追加はけっこういいニュースだと感じています。
直帰率の確認は現状「探索」のみ
GA4で追加された直帰率の数値を確認する場合は、現在の段階では「探索」でのみ確認することができます。
GA4の初期状態のレポートでの確認や、データポータルへの指標の追加は行われていないので、その点で注意が必要です。
初期レポートでもカスタムで指標の追加を行えば表示させることは可能です。
現時点では探索のみですが、追加された指標ではあるので、GA4の今後のアップデートで対応はしてくるかと思いますので、それまで待つということでもよいかなとは思います。
もちろん探索が使える人は使って分析に役立てることをおすすめします。