サイト改善の仮説の作成・検証にアクセス解析を使おう
Publish2014/09/11(木)
昨日お客さんのところで打ち合わせをしてこの話をけっこうしたので、ざっくりとではありますがまとめておきます。
サイト改善を行う上で、仮説を作るということ
まず、サイトの改善を行おうとするうえで重要なのは「なぜその施策を行うのか」という理由と、「その施策をすることによってどういう事を目的とするのか」をはっきりさせることです。
感覚的な部分で判断しようとしてしまいがちですが、感覚は人によって異なる相対的な評価なのでそれを基準にすると結果がついてこない場合が多いです。
(大当たりすることもありますが、確率は低いです。)
その為、まずは施策を行う前提としての仮説を作ることが大切です。
仮説を作るために実際の検証を行うデータはやはりアクセス解析
では、仮説はどのようにして組み立てていけばいいのでしょうか。
答えは色々ありますが、今回は一番わかり易い形として「アクセス解析の数字を基準に考える」ことで仮説を作ることを考えてみます。
アクセス解析の数字はただのデータなので、感情的な部分や個人の誤差が発生しない絶対的な指標といえます。
例えば、サイトへの新規訪問者を増やしたいということであれば、まずは現状のアクセス構成がどのようになっているのかを解析から紐解きます。
検索流入のキーワードや参照サイトなどの導入経路の確認や、ユーザー種別から新規とリピーターの比率を確認するとサイトのアクセス状況を確認することが出来ます。
その結果を元に、足りてない部分を補強する・伸び代があるのであれば強化するといった施策の仮説を立てることが出来るようになります。
傾向と対策を考え、仮説を作る
データを確認すると現状の把握ができるのですが、重要なのはそのデータがどういう意味でその結果になっているのかを考えることです。
データはあくまでデータなので、結果でしかありません。
結果がそうなっている原因を自分の頭で考え、その理由の仮説を作ります。
仮説に基づき、原因を改善するためには何をするべきかといった具体的な施策を考えたり、原因を潰すだけではなくさらに数字を伸ばすためのアイデアもそこから生まれてきます。
データからストーリーを考え、その過程で邪魔をしている物がなにか、何をすればもっと効果的なのかという事が、仮説を作ることによってより鮮明にイメージできるようになってきます。
施策後に検証を行う
そして、実際にその施策を行動に移して、仮説が正しかったのかどうか、結果が出たのかどうかを検証します。
結果を検証しなければ、その施策が正しいものであったのかどうかの評価を行うことは出来ませんし、次に繋げることが出来ません。
施策がうまくいけば、そのつぎの問題点を発見して改善していくことになりますし、うまくいかない場合は仮説から考えなおして再度試作を行う必要があります。
仮説はあくまで仮説ですし、絶対成功するというようなことはありません。
ただ、やるのであれば何らかの裏付けが必要で、それがないと無駄な作業が多く発生してしまうことになります。
また、仮説を考えることで結果として現在のサイトのアクセス状況を頭に入れることができるので、より感覚的に次は何をすべきかという判断を下すスピードアップにもつながる事になってきます。
マーケティングをしている人がよく使う「PDCA」という言葉があります。
PDCAは
Plan(計画を立てる)
Do(実行する)
Check(確認する)
Action(改善を行う)
の略で、このPDCAを順番に行い、終わったらまた最初から行うという手法であり考え方です。
PDCAを回していくことで、より効果の高い状況を構築していくというようなものなんですが、これを継続して行うというのは思っているより簡単ではありません。
今回の説明した内容も、基本的にはPDCAを回して常に改善していくという考えがベースにあります。
サイトの改善は一朝一夕で出来るものではないので、常に現状の把握を行い仮説・実行・確認をしていくことを想定することが大切ではないかと考えています。