「記事の追加」だけがサイトの更新には重要ではありません
Publish2014/02/25(火)
以前とあるお客さんとお話していて喋った事なんですが、「それはちょっと違いますよ」と熱く語ってしまった事があります。
今月ひたすら過去の記事を書き直していた事も含めて書いておきたい事なので、ブログに残しておきます。
その時の会話の内容としては、サイトを更新する事の重要性について喋っていたわけですが、お客さんから「サイトの更新ってとりあえずブログを書いておけばいいんですよね?」と言われたんです。
そこで気付いたんですが、ブログを更新する=サイトを更新する=記事を追加する事がサイトを更新する事というイメージになっているという事に気付きました。
その場では「それは一部ですが、全部じゃないですよ」と前置きした上でどういう事なのかを説明しました。
この内容が一般的にもよく勘違いされている内容なのではないかと思います。
目次
- サイトの更新は記事・ページの追加がメインなのか?
- 更新頻度だけを見ていても良くない
- サイトのデータ量のみが評価されるということはない
- 過去記事を見なおしたり、書き直すことも重要
- 不要な記事やページは削除する
- 人気のあるページは変更をして効果測定を行ってみると面白い
サイトの更新は記事・ページの追加がメインなのか?
これはよくある勘違いですが、「サイトは更新頻度が重要」で、「記事やページは常に追加していかなければならない」と思っておられる方が多いです。
一時期そういう事が重要という話もありましたが、よく考えてみればわかるようにサイトの更新頻度とページの量のみが重要という事ではありません。
以下に具体的にどういうことなのかを考えてみましょう。
更新頻度だけを見ていても良くない
まずは更新頻度について考えてみましょう。
更新頻度が高いサイトのみが評価されるという事であれば、内容のない薄っぺらいページをどんどん量産すればいいという事になります。
でも、実際そういうサイトがあると利用者は見づらくて仕方ないと思いませんか?
現在高い評価を受けているサイトを見たらわかるように、現在はサイトの中身が重視されている時代です。
更新頻度という観点だけ考えれば、多くの人が利用してリアルタイムで情報が蓄積していくTwitterのようなサービスに勝てるわけがありません。
それに、更新頻度のみに注力していると、何のためにサイトをしているのかもわからなくなります。
さらに言えば、更新する必要のない情報というのも世の中には存在します。
すべての評価が更新頻度に影響すると考えるのはちょっと思慮が浅いのではないかなと思うわけです。
サイトのデータ量のみが評価されるということはない
次にページの量が評価されているかを考えます。
一時期SEO的にサイトのデータの絶対量が評価に影響を与えているという事が噂されていた時期がありました。
これは、サイトに掲載されているコンテンツの量が多ければ、その中に含まれる有益な情報量も相対的に多いだろうという憶測によるものです。
これもよく考えるとわかりますが、数ページのコンテンツでも人によってはそれで問題が解決する場合もあり、場合によっては多い情報量がノイズとなっているという事もあります。
今のwebを取り巻く状況を考えてみても、日々膨大な量の情報がwebには流れて溜まっていっています。
この膨大な情報量がある中で、人が手を加えて追加するコンテンツの量は本当に微々たるものです。
量によって評価が形成されると考える方がナンセンスではないのかなと個人的には思います。
昔から言われているように「量より質」の時代であると考えた方がスマートです。
これらの事を考えると、サイトの更新頻度と記事やページの追加だけをしておけばいいという事ではないという事がわかるかと思います。
今こうやって書いているので更新頻度も記事やページの追加も無駄のように考えられてしまうかもしれませんが、そういうことではありません。
更新頻度や記事とページの追加も大切ですが、そこだけを注力すればいいというわけではないという意味で考えてください。
過去記事を見なおしたり、書き直すことも重要
さて、そこで考えるのが「では実際に他に何をすればいいのか」という問題です。
例えばブログを例に考えてみると、ブログを書いてある程度年月が経ってくると、ブログの情報が古くて間違っているものが更新されずに放置されているという状況が必ず発生します。
流れの速いWebの技術情報などは特にその傾向が強いですが、年月を経ると当時は正しかった情報でも時間の経過によって古くて誤った情報になるものも出てきます。
おそらくどういう内容のブログでも、長い期間続けていれば必ず直面する問題です。
実際に僕のブログにも起こっている問題で、この問題はブログを続ける限りつきまとう問題です。
気がついた時に更新したりもするんですが、では更新のタイミングと検証の時間をどうするのかという問題もでてきます。
気持ちとしては早めに直さないとと思いつつ、出来ないというのが一般的が状況ではないでしょうか。
ブログやサイトに掲載する情報は正確なものを提示するべきだと思いますし、その努力も必要だと思います。
でも現実は、アクセス解析とかを見ると意外と古い記事が人気だったりして、その内容が間違っている場合などがあります。
こういう時に何をすればいいかというと、時間を決めて記事の見直しと記事の書き直しをするといいと思います。
実際にこのブログも2015年の8月は過去記事書き直し月間というテーマにして一ヶ月間計画的に過去記事を書き直し続けてみました。
サイトに掲載する情報が古かったり間違っているというのは、結局そのブログの信頼性を下げるということに繋がります。
多少面倒だと思う気持ちもありますが、やはり掲載する内容は正しいものにしたいと思うんですよね。
不要な記事やページは削除する
過去記事を見直していると、「書き直すよりも削除した方がいい」という内容の記事も出てくるかと思います。
例えば、すでにサービスを終了したプロダクトの紹介記事などは存在する意味がありません。
こういう不要なページはサイトやブログにとっては無駄なものでしかないわけで、削除してしまった方が好ましいと思います。
ただ、そこで問題になってくるのがただ単に削除すればいいのかどうかという問題です。
例えば、その記事が多くのページからリンクをされている場合、リンク先からするといきなりページが削除され、アクセスができない状況になってしまいます。
リンクされている先のURLを修正することはこちら側ではできませんので、そういう場合のことを考えると「301リダイレクト」を設定してリンク切れにならない状況を作るようにしましょう。
301リダイレクトをしらない人は以下をご確認ください。
301リダイレクト(301redirect)は、ドメインやURLを恒久的に変更する場合に用いられるもので、永久転送などと呼ばれることもあります。良く比較対象として使われる302リダイレクトは通常「一時的な転送」として扱われ、ユーザーからすれば同じ転送であっても検索エンジンに対してはそれぞれ異なる影響を与えます。
SEOを行う上でよく用いられるものはこの301リダイレクトです。諸事情によってドメイン自体が変更になる場合や、コンテンツ構成の変更によるURL変更、異なるURLに同一のコンテンツが存在する際にそれらを統一するためのURL正規化など、全て301リダイレクトで対処します。
301リダイレクトは、サイトを制作している人であれば手動で設定することもできますが、詳しくない人には少し難しいかもしれません。
WordPressを使用している場合であれば、プラグインの「Redirections」を使用することで手軽に設定することもできます。
不要な記事やページは、リダイレクトの設定をした上で削除して対応しておけばいいと思います。
人気のあるページは変更をして効果測定を行ってみると面白い
最後に、更新する時の新しい試みとして変更による効果測定を行ってみるということもおすすめします。
まず、アクセス解析を確認して、よく見られているページを探します。
そのページはアクセス解析の結果からもわかるように、よくみられているページなので、そこのページを改善する事で成約につながる場合もあります。
サイトを戦略的に運用する上で、人気あるページを充実させていくという形もサイトの更新を行う上での重要な戦術の一つではないでしょうか。
記事やページを更新するだけでなく、さらに利用者にとって有益な情報になるようにコンテンツを拡充したり、ページの構成を考え直してみるという時に、変更によってどういう風に変わったのかを見る事ができればよりよい理想的なサイトに近づけると思います。
まずは状況を確認してみて、よく見られているページを活用して成約率や成約数を効果測定してみるというのも一つの方法ですし、もしくはその人気ページからうまく成約させるページに誘導させる設計に変更してみるというのも一つの方法かと思います。
まとめ
つい更新というと記事の追加の方にばかり目がいきがちですが、過去記事を書き直したり、成約となるページへの導線設計を変えて効果測定してみたりと、サイトでは色々やってみると面白い事や効果につながる事があるはずです。
サイトによって状況が異なるので、一概にこうすればうまくいくというものはないのですが、試行錯誤しながら色々やってみてテストしてみるといいと思います。