ページが表示された時の「がっかり感」と「違和感」を減らす。
Publish2016/04/14(木)
今日は、先日お客さんと話をしていた際に話していて気になっていた「ページが表示された時のユーザー心理」について書いてみようと思います。
まず、前回のお客さんとの打ち合わせは、春になり会社の体制も変わったこともあり、サイトをリニューアルするというところから話は始まります。
リニューアルを行うにあたって、お客さん側でサイトの構成案を考えてもらうことになったんですが、そこで気になる点が何点かありました。
それが今回のお話です。
期待していた結果ではなかった時のがっかり感は満足度を下げるし、離脱の原因にもなる。
まず、最初にこれは直したほうがいいと指摘したのは、ページのナビゲーション部分に関するところです。
出してもらった案では、グローバルナビに置くリンクにページ内リンクと他コンテンツへのリンクが混在していました。
これがよくない理由は、リンクをクリックしたユーザー(ここではお客さんのお客さんの事をユーザーと呼ぶようにします。)が混乱する可能性があるためです。
「こっちのリンクは他のページに行くのに、こっちのリンクは下にスルスル動く」ような構成にすると、ユーザーは自分で起こすアクションに一貫性がないために、「こっちを押したらどうなるんだろう」という不安な気持ちを持つことになります。
その結果、ナビのリンクをクリックして自分が想定していた動作ではなかった場合に、「がっかり感」を覚えることになります。
このがっかり感が曲者で、ユーザーは単にがっかりするだけではなく、お客さんのサイトに対する満足感が下がります。
満足感が下がると、相対的にお客さん自身への好感度も下がる可能性があります。
サイトとしてみても、「これ押してもどこにどう行くのかよくわからんし、もうええわ」となって離脱される可能性も出てきます。
ページ内リンクと他ページへのリンクを混在させる理由も気持ちもわからないではないですが、その結果としてユーザーに不利益が出るような状態は好ましくないですよね。
ラベルに記載されているテキストと、リンク先のページのタイトルに違和感があるとよろしくない
グローバルナビの件でもう一個指摘したことがあったんですが、ナビに設定しているリンクのラベルのテキストと、実際にリンクされるコンテンツが異なるものがありました。
この場合、ユーザーはラベルに記載のテキストの情報を探しているのに、自分が思ったのと違うページが表示されたらこれまたかなりがっかりします。
ラベルのテキストとリンク先ページの内容が同じであっても、表現によって似ているけど違うもののように伝わる表現の場合などもユーザーには違和感が残るので、その違和感が「これって本当に探している状態であってるのかな?」という不安な気持ちにもなります。
こういう違和感を一つ一つ潰していくことで、リンク時とリンク後のユーザーの心境の変化がない状態にすることができます。
「期待していた内容が期待していた形で掲載してある」というのは普通のことのように思われますが、実際には違和感があるようなものも数多くありますので、一度ご自身のサイトで違和感を感じる部分がないかということを検討するといいかと思います。
運営側の言葉ではなく、見てくれるお客さんが分かる言葉を使うことの重要性
最後に、気になった部分として、お客さんの周りでは常識として話している話題や単語が世間一般では常識ではない場合などに起こりやすいですが、ついつい自分が分かる言葉や表現でコンテンツを作ってしまうことがあります。
これがよくないのは、ユーザーにはその単語がわからない人もいるというところです。
伝えたいことがあるのに、言い方が悪いから伝わらないというのは、もったいないですよね。
また、ただ伝わらないだけであればまだしも、伝わらない風に書いてあるこのサイトは不親切だ=このサイトを運営しているあの会社は不親切だという風に違った形で受け止められる危険性もあります。
使う言葉は誰でもわかるようにわかりやすく、専門用語は使わないようにするというのは、基本的な部分なので気をつけることをおすすめします。
まとめ
こういう書き方をすると、まずでこのコンテンツ案を作った人を攻撃している風にも見えてしまうかもしれませんが、この案を作るにあたってものすごく悩んだんだろうなということもわかっていますし、色々なしがらみなどの影響もあるんだろうなと推測もしています。
色々悩んだ結果こうなったということなので、この案になったこと自体が悪いことではないんですよね。
ただ、あともう少しの配慮があると、もっとよかったというだけなんです。
ここに書いたことは基本的なことすぎて、ついつい抜けてしまっていたということもあるでしょう。
しかし、こういう点をきちんと洗い出し、問題解決をしていくことで、サイトはより多くの人にわかりやすく親切なものになっていきます。
そのためであれば、僕は多少嫌われても言わないといけないことを言おうと思っています。
逆に、こうやって指摘をすることで、僕自身も身を引き締められる部分もあるんです。
偉そうなこと言ってたくせにできてへんやんとならないように、これからも気を引き締めて仕事をしていこうと思います。