ホームページの効果測定にはアクセス解析を使おう。
Publish2011/10/25(火)
Update2022/04/15(金)
この記事内ではGoogleAnalyticsのユニバーサルアナリティクスの紹介内容が含まれますが、2023年7月1日以降使用できません。2023年7月1日以降はGA4の使用を推奨します。
今回はホームページでの効果測定を行うということについての考え方を紹介します。
今回紹介する考え方を実践するにはアクセス解析をサイトに導入する必要があります。
アクセス解析のためのツールはなんでもいいのですが、できる限り細かくデータを取り、かつ導入が簡単なものとして「GoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)」がオススメです。
ホームページを作っただけにして放置しないために、アクセス解析を使って効果を測定する
以前制作会社で働いていた時からそうなんですけど、ホームページってオープンするという目の前の目標があると、オープン後に当初の目的を見失いがちです。
「なぜホームページを作るのか?」という、ホームページを作ろうと思った時の気持ちやモチベーションが、オープンという作業を終えたことによって達成感を感じることで本来の目的を忘れてしまいがちなので注意しましょう。
こういう場合、多くはそのまま何もホームページが更新されず、当初思い描いていた成功のビジョンは叶わないことになります。
これってすごく不幸なことだと思うんです。
お客さんからすると、最初にホームページに期待してたことが実現できていないですし、作る側もせっかく作ったものが活用されないばかりか、作ったけど効果がなかったと後から文句を言われたりと、誰も幸せになれません。
僕の場合は、「ホームページを作ることがゴールではありません」と言い切ってから仕事をするようにしているので、ある程度は大丈夫ですがそれでもやはりうまくできない場合はあります。
その原因を考えてみると、一番の原因は「担当者さんのモチベーションが低下している」ことが理由の場合が多いです。
これは担当者さんが悪いということではなく、一種の「燃え尽き症候群」のようなもので、ホームページが無事オープンしたという安心感から緊張感がなくなるということなのではないかなと思うんですよね。
この「燃え尽き症候群」を回避するのは難しいので、新しく目標を作ってそこでモチベーションを上げていくとよいと思います。
そのためには、「せっかく作ったホームページなので、これからもっと多くの人に見てもらいたい」という部分を大切にして、そのためにアクセス解析で効果の検証を利用すると自然な流れで新しい目標を受け入れることができると思います。
アクセス解析のデータから仮説を立て、実際にどうなのかを検証する
では実際にどうやってアクセス解析を利用するかということになりますが、まずは「しっかりとデータを見る」ことが大切です。
「データを見る」というと、ついついアクセスの数のみを注意してみてしまいがちですが、アクセス数のみを追っていると数字が増えた減ったで一喜一憂してしまいがちです。
果たしてそれでほんとうに目標が達成できるのでしょうか?
アクセスの数だけではなく、その他のデータもしっかりと見ないと、実際のサイトの問題点は見えてきません。
そこでオススメなのか「マイレポート」を作成して注意する点をまとめておくことです。
マイレポートを活用する
GoogleAnalyticsにはマイレポートという機能があります。
それぞれの指標で、気になるもののみをまとめておく機能です。
これを活用すると、データを俯瞰的に見ることができるので、ホームページの問題点を発見しやすくなります。
例えば、新規ユーザーとリピートユーザーのデータ、アクセスしてくるキーワードのデータをマイレポートに登録しておくとします。
この場合、新規よりリピーターが多く、キーワードが自社の名前とその関連キーワードばかりだったとします。
この時に考えるのは「自社のことを知っている人で、しかも何度も訪れる」という傾向が見て取れるので、おそらく関係者や取引先がアクセスのほとんどを占めているのではないかという仮説を立てることができます。
一つの指標だけでデータを見ていては気付かないということがお分かりいただけたかと思います。
マイレポートに分析の「素」になる要素を登録し、データを数だけでなく内容で見るように考えましょう。
アクセス解析はホームページの置かれている現状を可視化してくれるツール
このように、アクセス解析はホームページが置かれている現状の分析に役立つばかりか、ホームページの状態を可視化してくれるツールでもあると言えます。
アクセス解析を利用する場合は「作る初期段階でしっかりとアクセス解析で取っておきたい数値的な目標を決めてしまう」という事が大切です。
どんな指標にするかを決めないと、他の数値に目がいって分析がぼやけたものになってしまいます。
ただし、すべてのケースで数値目標が必要という事でもありません。
数値でしっかり決めてしまう事による弊害(数値以外の要素に目が行かなくなってしまうリスク)もありますので、その点については最初に気にかけておくようにしましょう。
アクセス解析を利用する実例
最後に、アクセス解析を利用するケースとして、よくあるパターンの一つの事例として「広告の効果測定ツールとしてのアクセス解析」を紹介します。
例えば、ECサイトでは収益をあげていくために、広告の存在が必要不可欠です。
広告によってアクセスを集め、その効果で購入などの成約を獲得するわけなので、広告をどう使うかによって費用対効果が変わってきます。
広告なので、もちろん広告料金を支払っています。
そのお金の使い道がおかしければ事業にも大きく影響するわけですし、「いくら使ってどのくらいの効果が出たのか?」は調べる必要があります。
その時にはアクセス解析が役立つわけです。
広告を使用して大きく儲かっているのであれば継続、そうでなけれな切り捨てるなどの判断が行えるのはアクセス解析でデータを見ているからこそ得られるメリットです。
まとめ
アクセス解析というと、ちょっと難しいんじゃないかと思う人も多いかと思います。
確かに専門的な事を極めようとすれば難しいのは間違いありません。
でも、指標を決めてそのデータを見て仮説を立てるくらいの事であればそこまで難しくないと思います。
よく言われていますが、アクセス解析は病院のカルテのようなもので、ホームページの健康状態を確認できるツールです。
やみくもに施策を行わないためにも、きちんと活用する事が重要だと思います。