スマートフォンの利用動向を確認できる「都道府県別スマートフォン利用状況データベース」
Publish2015/12/02(水)
今日はスマートフォンの利用動向を確認できるサービスの「都道府県別スマートフォン利用状況データベース」を紹介します。
このサービスは、Yahoo!マーケティングソリューションが提供するYahoo! JAPAN自主調査によるスマートフォン利用状況をわかりやすく可視化した「触れるデータベース」です。
都道府県・男女・年代別に「Yahoo!JAPANのページビュー」「スマートフォン利用率」「Yahoo!JAPAN利用率」「ショッピング利用率」「アプリ・ブラウザ利用比較」「環境比較」の項目を確認することができます。
また、調査内容となる資料はPDFでダウンロードすることも可能なので、非常に使い勝手がいい感じになっています。
調査状況も調査概要のページで詳細に公開してあり、信頼性も高いかと思います。
これから何かを始めるときに、サンプルデータを収集する必要があるときなどに便利に活用できるデータになっています。
実際に調べてみてわかる市場動向
せっかくなので、大阪に焦点を絞って実際のデータを見てみます。
データはYahoo独自調査なので、一般的な内容から多少のズレはあるでしょうが、実際の調査に基づいたデータかと思いますので、全体の方向性を確認する上では特に問題ないでしょう。
Yahoo!JAPANのページビュー
まずは全体数を知る上で重要なYahoo!JAPANのページビューを確認します。
数値としては約43億9625万PVとなっています。
この数値をベースに考えることになるのですが、大阪府の人口が大阪府の統計によると平成27年9月1日現在で8,847,600人となっているので、単純計算で1人あたり496.886PVとなります。
月平均での数値ですので、大阪府下で1月にYahoo!JAPANのPVは一人あたり496あるということになります。
この数値で規模感を計ることができますね。
スマートフォン利用率
続いてスマートフォンの利用率。
特徴的なのは30代までは女性の方が男性よりも利用しているのですが、40代以上は女性より男性の方がスマートフォンの利用率が高いです。
大阪では若い女性はスマートフォンをよく利用し、年齢が上がるごとに利用者が少なくなる傾向があることが読み取れます。
男性の場合はそれほど振り幅が大きくない感じですね。
Yahoo!JAPAN利用率
Yahoo!JAPANの利用率は、Yahoo!JAPANのアクティブユーザーの動向を知る上で役に立ちます。
女性より男性の方がよく利用しているという傾向が見て取れますし、全体でも7割くらいは最低でも使っていることを考えるとまだYahoo!JAPANはよく利用されているということがわかります。
ショッピング利用率
このデータで面白いのは、ネットショッピングの利用率のデータを見ることができるというところです。
大阪の場合はまだ全体の4割くらいしか利用していないということが把握できます。
今のインターネットの利用状況を考えると、まだこの部分の伸び代はあるはずなので、ネットショッピングにはやはりまだ可能性がある感じがします。
これから高齢者が増えてくるに従っての高齢者の利用率の上昇と、ネットショッピングの利用率の上昇ということもあるということを考えると、ネットショップでの高齢者に快適に使ってもらうためのUI設計などはこれから重要性が上がってくるというような将来も予見できます。
アプリ・ブラウザ利用比較
アプリ・ブラウザ利用比較は面白いデータで、ネットを使う際にアプリでみるか、ブラウザでみるか、両方でみるかという利用者の動向を伺い知ることができます。
大阪の場合、完全にアプリベースで考える方がいいだろうという結果が出ています。
しかも面白いのは、若年層にその傾向があるということではなく、どちらかというと高齢者である方がアプリを利用していることがわかります。
ブラウザだと分かりづらいからアプリを使っているというような仮説を立てることができますね。
逆に考えると、ブラウザでどうやって快適に利用してもらえるようにするのかというアプローチで攻めてみるというのも面白いんじゃないでしょうか。
環境比較
環境比較は利用している端末の調査です。
Apple製品は若者向けで、Androidが高齢者向けという図式が手に取るようにわかります。
これは明らかにモバイルのキャリアの戦略通りになっているなということがわかりますね。
街中で見かけるAndroidの戦略とAppleの戦略は明らかにターゲットが違うと個人的には思っていたので、その結果がこうもわかりやすく出ていて納得でした。
ダウンロードできるPDF
ダウンロードできるPDFではこれらのグラフが一覧で確認できます。
単純にデータとして確認する場合に最適ですね。
まとめと感想
ここまではっきりしたデータをオンラインで無料に取得できるというのは本当にすごいことだと思います。
データがあれば提案の裏付けにもなるので、ディレクターさんもデザイナーさんも、お客さん側も目を通しておくとみんなが幸せになれそうです。
また、このデータは2015年版だけでなく、これから2017年までは更新するみたいです。
ということは、ここ直近3年間は最新の利用状況を把握することができるということになります。
また、前年比のデータを知ることで、世間の利用状況の流れもより明確に把握することができるようになるので、予測を立てやすくなります。
これらのデータをうまく活用することは事業を成功させる可能性をあげることにもつながるので、とりあえず見ておくに越したことはないでしょう。
というか、このデータを公開してくれているYahoo!JAPANがすごいですね!