Googleカレンダーで予約管理はどうでしょう?
Publish2011/06/20(月)
今日はGoogleカレンダーを使って予約管理するっていうのはどうでしょうかというお話です。
いきなりこんな事を言い出すのもちょっと理由がありまして、昨日行ってる美容院で息子の髪を切ってもらったんですが、その時にそのお店の店長さんが「いつも予約を紙に書いて管理しているけど、他に何かいい方法はありますかねー?」みたいな感じのことを聞かれたんです。
で、その場でぱぱっと考えたんですがこういう場合はGoogleカレンダーじゃないでしょうかという風にお答えしたわけです。
これには色々理由があるのですが細かく説明しきれていなかったのでここでメリットとデメリットをかいてみようと思います。
この店長さんだけではなくほかの場合でも参考になるかもしれないですしね。
予約管理をGoogleカレンダーで行うメリット
1.導入コストが不要
基本的にGoogleのサービスは無料で使用できるものが多いので導入コストが必要ないというのがかなり大きいと思います。
どれだけいいシステムでも導入の初期コストやランニングコストが高いと費用対効果として適切かどうかの判断をどこかのタイミングでしないといけませんし、結果費用対効果が悪いという事になればその期間の時間とお金が無駄になる(経験値としての蓄積はあると思いますけど)のでおすすめはできません。
その点Googleであれば無料ですのでかなり気楽にはじめる事が出来るというのが嬉しいポイントです。
2.公開範囲と権限設定が楽
例えばそのカレンダーはどこの誰に公開して、管理が出来る人はこの人で・・・と色々考えると結構複雑になってきます。
システム側での設定はやはり楽に越した事はないと思います。
Webやパソコンに詳しくない人なら特に。
Googleカレンダーなら1つのカレンダーに対して公開範囲を決める項目は1つです。(サイドメニューからカレンダーの横の▲をクリックしてカレンダー設定→このカレンダーを共有)
この画面で公開範囲と権限の設定が出来るのでまあ結構簡単です。
権限もアカウントごとで設定できるので誰はどこまで出来るというのもこの画面を見れば分かるので管理が楽ですね。
3.退職者への管理が楽
2番目の項目に関係してますけど、退職者がでた場合の設定変更はかなり簡単です。
管理者のアカウントから退職者のアカウントをカレンダーの設定から削除すればいいだけなので。
カレンダーのデータはGoogleのサーバーにおいてありますので、その退職者のアカウントが設定から外れた瞬間に閲覧する事が出来なくなります。ただ少し注意は必要でこの処理を忘れたり、退職前にデータをエクスポートしたりされると情報は漏れてしましますので注意が必要です。
4.どこでも確認・編集できる
Googleカレンダーはクラウドサービスなのでネットが繋がる環境さえあればカレンダーの情報はどこでも閲覧する事が出来ます。
自宅や出先でiPhoneから予約を確認したり、追加したりする事もできます。
スタッフさんが通勤中に今日の予約状況を把握しておけばその日の動きもより効率的に動けるという下地が出来るという効果も期待できます。
5.スタッフさんも各個人の予定を把握できる。もちろん店長も。
Googleカレンダーは各アカウントごとで設定するといいましたが具体的にこのように設定するといいのではないかという事も説明します。この設定方法にすれば店長・スタッフといった立ち位置が違う人同士で共有する場合にも予定の把握が楽になります。
具体的な設定例ですが
・スタッフ1人につき1のカレンダーを設定
・予約で氏名がない場合用とか予約以外の項目が発生する場合はその項目用のカレンダーを作成する
という2つだけ。
注意しないといけないのは一つのカレンダーで全てを把握しようとしない事です。
1つの事で全てを把握しようとするとどうしても難解になるので極力構成はシンプルにしておいた方がいいです。
そしてこの設定にする事で各スタッフの予定は色分けで表示され全体の管理者の店長さんはスタッフさんの状況を把握できますし、スタッフさんは個人の予定管理と全体の予定の把握でより効率的に動く事が可能となります。
(カレンダーはアカウントごとに簡単に表示非表示が切り替えられるので自分の予定だけ確認したい場合や全体を把握したい場合などTPOに応じて使い分ける事が出来る)
6.時系列で並ぶのでパッとみでその日の忙しさを把握できる
見た目の問題でこれまでの紙での管理だと何時に○○さんという情報だけで空き状況や次の予約を一旦頭の中で整理する必要がありました。なので間違いの元になる場合もあったのではないでしょうか。
Googleカレンダーは時系列で予定を表示してくれるのでパッとみで空いてる・空いてないの判断がつきます。
もちろん予約の対応をした人以外も後で連絡をすることなく(連絡を忘れた場合とかでも)他の人が予定を把握できる状況を作れているというのは大きなポイントです。
7.ソート方法で予定をしっかり把握できる
また見た目の話ですがGoogleカレンダーは表示を日・週・月・4日と切り替えることが出来ます。
なので当日の予定状況だけ知りたい場合や、その週の予約状況を確認したい場合などそのタイミングに合わせて表示を最適化できるのも結構いいポイントだと思ってます。
いいことばかり書いてもよくないですし、きっちりデメリットも書きます。
予約管理をGoogleカレンダーで行うデメリット
1.使い慣れないスタッフの戸惑い
ネットになれていないスタッフがいる場合はまず使い方を教えてあげないといけないですし、使い慣れるまでは結構大変というイメージがついて回る可能性があります。
実際使ったらそんなたいした事をしているわけではないですがしたことがない人からすると結構大きな壁だったりするので注意が必要です。あと、これまで紙でやっていたという習慣がなかなか新しい習慣に切り替えれないという事もあると思います。
一旦身についた習慣を変えるというのはかなり大変な事なのでやはりここは気にしておかなければいけないと思います。
2.公開設定の入力ミスで予約情報が公開されてしまう
便利な反面、設定をしっかり確認しておかないと予約状況が全世界に公開されてしまうという事もあります。
予約状況なので個人名等結構漏れるとまずい情報もあると思いますのでその危機意識の共有を店長とスタッフがしっかりする必要があリます。
3.Googleがサービス終了したら利用できなくなる
これは可能性としては限りなく低いですがないとは言い切れないので一応書いておきます。
無料のサービスなのでGoogleがいきなりやめると言い出したら使えなくなります。
実際はいきなりサービス停止とかではなく事前に通知があると思うのでそのタイミングで次の代替手段を考える時間はあると思います。
4.ネットが繋がらない環境だと利用価値が半減
Googleカレンダーがクラウドサービスなのでネットに繋がっていない環境では利用価値はかなり下がります。
オフラインモードもありますが、情報はネットに置いてあることでその価値が出来るのでそれが出来ない状況だとその価値も下がるという当然の話ですね。
といったところでしょうか。
全体的に考えるとまずはやってみても何も問題はなさそうだと思います。
この情報をふまえて導入するかどうかの参考にしてもらえると嬉しいです。
今回の場合は美容室の予約管理という面だけを考えていますが、もっとたくさん活用方法はあると思うのでその辺を思いついたらまた記事にしてみようと思います。