翻訳コンテンツ制作の新しい選択肢「DeepL」
Publish2021/03/02(火)
今回は、多言語コンテンツを作成する場合の新しい選択肢として、DeepLを紹介しようと思います。
DeepL翻訳/DeepL Translate
DeepLとは?
今回紹介するDeepLは、いわゆる翻訳サービスなんですが、よくある翻訳サービスと異なる点としては、AIによる機械学習をベースとした言語翻訳機能があるという点が特徴です。
機械学習をするので、日々翻訳の精度が上がり、クオリティが上がっていく点がすごくいいと思います。
これまで翻訳といえばGoogle翻訳が最も有名だったかと思いますが、Googleの翻訳は変な翻訳するなーと感じる人もけっこう多かったかと思います。
なので、多言語のサイトを作成する場合でも、Google翻訳で作成するというのは少し心もとない感じでした。
もし、DeepLの翻訳精度が実用に耐えるレベルのものであれば、新しい選択肢として方法にいれるのがありかなと思います。
DeepLを実際に使ってみる
では、実際に使ってみて実用に耐えるものなのかを確認してみようと思います。
あるサイトのこの文章を翻訳してみて、どうなるのかを見てみましょう。
文章をコピーし、DeepLのページの翻訳元の箇所に貼り付け翻訳してみると、数秒後には文章が表示されます。
個人的な体感速度としては、Google翻訳よりも時間がかかっている感じはします。
実際にやってみるとこんな感じの内容になりました。
翻訳された文章を読んでみた感じだと、変な日本語にもなってないですし、僕が確認できる範囲の英語の文章から見る限り、変な内容にはなってないように思います。
ただ判断が僕の拙い英語力によるものなので、本当はネイティブで英語ができる人が確認したほうがよさそうです。
ちなみに、同じ文章をGoogle翻訳で翻訳すると、以下のようになりました。
文章という面で見ると、変な場所で句読点があるなどが気になりますが、概ね変な感じにはなってません。
Google翻訳も日々進化しているので、こちらはこちらで素晴らしいサービスですね。
ただ、個人的にはDeepLの翻訳した文章のほうが、より人が作った文章のような印象を受けて読みやすいので個人的にはDeepLのほうがいいかなと思いました。
実用レベルで使用できるか?
先ほど確認した内容は、英語を日本語に翻訳する場合でしたが、コンテンツの多言語化を行う場合、日本語ベースで考えるのであれば日本語から英語の逆のパターンが必要になります。
実際に何度かやってみましたが、僕の英語力では判断が難しい感じになりました。
なので、英語に自信があり、このレベルで実用できるという判断ができる方がいる場合には、使用してみるというのも選択肢に入るかなとは思います。
なお、DeepLを知ったきっかけは、ある学校でネイテイブの英語を教えている方が「Googleよりもこっちの方がいいですよ」という口コミから知ったので、個人的には信用して使ってみてもいいかなとは思っています。
ただ、これはあくまで僕個人の感想なので、実際にはきちんと検証を行ってから対応する方が好ましいかと思います。
クオリティの担保が必要な場合、間違いなく正確に意味を伝えなければいけない場合は、やはり専門家に依頼するほうがいいとは思います。
まずは個人的にDeepLを使用してみて、実用段階に入っていると確信したら使うというようなスタンスで今のところはよいように思います。
DeepLを使用する場合のメリットや機能
DeepLが一つの選択肢としての可能性があることはご理解いただけたかと思いますので、改めてメリットや機能などを紹介します。
まず大きなポイントとして、DeepLは無料からでも使うことができるという点が優秀です。
もちろん本格的に使用する場合は有料プランにするべきですが、とりあえず試す段階では無料というのはありがたいですね。
DeepLで翻訳できる言語の種類としては、日本語と英語はもちろんですが、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、オランダ語、ポーランド語、ロシア語、中国語の翻訳も可能です。
種類だけで言えばGoogleのほうが多いですが、主要な言語は網羅できているかと思います。
DeepL使用の際には、有料版だと翻訳テキストの入力文字数に制限がありません。無料版だと一部制限されるということです。
また、他の翻訳サービスと異なる点として文書ファイルを丸ごと翻訳する機能もある点はポイントです。
使用できる文書のフォーマットは、Word(.docx)またはPowerPoint(.pptx)形式のファイルになります。
また、DeepLにはアプリ版があります。
アプリ版はPCにインストールして使用することができるので、使用回数が多くなる場合はわざわざブラウザを開く手間を少なくできます。
また、ショートカットを設定することができるので、簡単に呼び出せてすぐ使えるのも便利です。
常に翻訳を行う必要がある業務の場合だと、かなり重宝する設定かと思います。
まとめ
これまで、英語を含めた多言語コンテンツを作成する需要というのはかなり限定的でした。
今後、爆発的に増加するというようなこともないかと思いますが、海外との取引や多言語での対応が求められるシーンが来た場合、そこからツールを探し始めるのは時間がかかると思うので、今の段階から仮に多言語コンテンツを作成しなければいけなくなることを想定し、準備だけでもしておくといざというときの対応速度に差がつくと思います。
また、英語などの多言語の文章を、その言語に精通していなくても情報として取得しやすくなるという点も大きいです。
例えば、英語であれば分かる人は多いですが、フランス語やスペイン語などがわかる人数はかなり減ります。
その中でフランスやスペインの情報を現地の文章から安心して取得することができるようになるということもできるようになるというのも、人によってはかなり刺さるポイントになるかと思います。
人によって感じ方は様々で、評価は分かれそうかなとは思いますが、「こういうツールがある」ということを知っておくのは自分の引き出しを多くすることなので、把握しておくことはよいことかなと思います。