【書評】「レスポンシブWebデザイン入門~モバイルファーストの考え方からのアプローチ」
Publish2014/05/24(土)
2014/5/23発売の「レスポンシブWebデザイン入門~モバイルファーストの考え方からのアプローチ」を早速読んでみましたので感想を書いてみます。
この書籍は電子書籍で読めるんですが、Amazon Kindle/楽天kobo/EPUBで購入できます。
今回はEPUBで読んでみました。
ページ数も多くないので、けっこうさくっと読み進めることが出来ます。
さくっと読み進めることは出来るんですが、レスポンシブWebデザイン(以下RWDで省略)の基本的な部分をしっかりと抑えているので、まだ作ったことがない人や、独学でやった人の復習にぴったりな内容だと思います。
著者からの紹介コメントが分かりやすいので、冒頭を少し引用します。
本書は,いまやWeb制作において1つの手法として定着した「レスポンシブWebデザイン(Responsive Web Design)」(以下,RWD)の入門書です。この春にWeb制作の業界に新しく入った人や,これからRWDでの制作を行っていこうと考える人を対象にしています。
では内容について感想を。
第1章 なぜ今レスポンシブWebデザインなのか~PCとスマートフォンのはざま
第1章では、RWDを始める理由や現状のRWDを取り巻く環境について書かれています。
始めるにしても理由が必要で、ここの考え方がしっかり理解出来ていないと変な形で着地しちゃったりするので、ここ重要です。
まずは前提を理解するという意味でも分かりやすい内容でした。
第2章 レスポンシブWebデザインの実装
第2章は実装編なのでかなり技術寄りです。
実装するための方法や各技術仕様に言及されているので、この部分が分からないという人はもう少し初歩的な部分からやり直したほうがいいかなという感じです。
サンプルで用意してあるファイルも流れに沿って変更されているため、「どこをどう変えたからこうなった」というのもイメージしやすいです。
第3章 制作時に利用するツール
第3章では開発者ツールの紹介などで、開発環境について書いてありました。
ここは初歩向けなので、基本的なことが書いてあるので個人的には少し物足りない感じはありました。
でも最初から敷居を高くし過ぎるというのもよろしくないので、このくらいが無難かなとは思います。
まとめ
全体的にきれいにまとめられていて、読みやすい感じになっていました。
技術系の書籍は文字サイズも小さくて「ぎっしり詰まっている」感があるものが多いですが、文字サイズも大きめに設定されているので、読む際のストレスもあまり感じませんでした。
あと思ったのは、本筋とはそれますが技術系の本は電子書籍がいいなと改めて思いました。
この書籍の中の情報もそうなんですが、情報だけであれば検索すれば断片的な情報は出てきます。
一時的に対応していくレベルであればそれでも取り繕うことはできますが、やはり体系的に理解するには全てを通しで確認する必要があるので、書籍という形が入りやすいです。
でも、書籍を実際に発売するとなると印刷や流通などでけっこう時間がかかります。
Amazonとか通販で購入しても、配送の時間もかかりますし。
そんな事をしているうちに取り巻く環境が大きく変わることもあるわけなので、リリースするスピードが重要だと思います。
その点で電子書籍はリリースまでのスピードが早いのでいいですね。
書籍は開発者の入門編の立ち位置ですので全員におすすめできるということではないですが、冒頭部分の第1章と第3章はWebの担当者さんにも見て欲しい内容ではあります。
このへんを知っていないと色々難しいと思うので、興味を持った方はぜひ。
レスポンシブWebデザイン入門~モバイルファーストの考え方からのアプローチ