【書評】「現場のプロが教えるWeb制作の最新常識」
Publish2014/02/20(木)
色んな人が話題にしている書籍「現場のプロが教えるWeb制作の最新常識」を僕も読んで思うところがあったので、流れに乗って書評を書いてみようと思います。
僕が思ったのは大きく3つです。
- この本はお客さんにこそ読んでもらいたい本
- 帯に書いてる「この一冊でわかります。」は誇張ではない。
- 作る側だけでなく運用側の事にも触れているのが素敵
この本はお客さんにこそ読んでもらいたい本
この書籍は豪華執筆陣と監修がまぼろしさんという事もあって、ガチガチの制作よりの本かなと思ってました。
ですが、実際に読んでみて思ったのは「今起こっている事を全体的に俯瞰してみる事が出来るようにまとめられているな」ということ。
もちろん技術的な側面の事もふんだんに書いてありますが、個人的にはそっち側ではなく全体的にこうですよっていう流れの方を強く感じたんですよね。
なので、すぐに使えるTipsをこの本に求めている人からすると少し物足りないかもしれません。
それぞれの事もきちんと紹介してありますが、まだ深い部分には触れられていないので、そこは自分たちで追求してほしいというようなメッセージがあるかなと深読みしてます。
そのような事もあって、個人的には現状のWebを取り巻く流れを知る事が出来る本だと思うので、制作の人はもちろんですが、発注側となるお客さんにこそ見てもらう事で価値があるものではないかなと思います。
ツールや最新のトピックを追いましょうという事ではなくて、全体的な流れを把握しておけば自社のサイト改善のヒントになるのではないでしょうか。
そのヒントがたくさん書いてあるこの本は、そのきっかけにはうってつけかなと思うわけです。
帯に書いてる「この一冊でわかります。」は誇張ではない。
この本には目立つ黄緑の帯にでかでかと「この一冊でわかります。」とコピーが書いてあります。
見た瞬間に「それはいくらなんでもいいすぎやろ」と心の中で突っ込みましたが、実際読んでみるとあながち間違いでもないぞと。
もくじを見ると分かりますが、「デザイン・レイアウト」「マルチデバイス対応」「HTML・CSS・Javascript」「サイト構築・運用・管理」とかなり広範囲にわたって書いてありますし、それぞれの項目もおおよそ今の情勢の感じです。
上の項目でも書きましたが、全体を把握できるし現状にもあっているので、「この一冊でわかります。」も誇張ではなかったです。
たいてい本って発売されるまでに時間がかかって、特にWebの技術的な本は発売された時には既に時代遅れだったりするんですが、その点この本はすごいなと思います。
たぶん執筆している時点で少し先の未来を予想して書かないとこうはならないので、執筆している方のスキルの高さと予測能力の高さに脱帽ですね。さすがです。
作る側だけでなく運用側の事にも触れているのが素敵
そして僕がこの本で一番素晴らしいと思ったのは運用について書いてある点です。
Webの技術本で、しかもけっこうフロントよりの事が書いてある本だと、運用側はほっとかれて実装側の事ばかりになる場合が多いのですが、きちんと運用面について言及されているのは素晴らしいですね。
僕もずっと運用の事ばかり考えているので、こういう形で運用面もカバーされているというのは純粋にうれしいです。
企画から始まって制作・実装、運用を一連の流れで考えるのはこれからますます重要になっていくのは間違いないですし、きちんとそのために何を使うのか、どう考えて作るのかっていうのもすごく大切な事だと思っているので、運用側に触れているフロントよりの本は貴重ですし、これからこういう流れが広まってくれるといいなとも思います。
さいごに
他にもたくさんの人が書評書いている本なので、詳しい内容や感想なんかは他の記事を見るともっとよくわかるかと思います。
それぞれの立ち位置で感想が違うのは当然なので、色々な考えが合って面白いなと思うのです。
- 「現場のプロが教えるWeb制作の最新常識」を読んで:A Memorandum
- 『現場のプロが教えるWeb制作の最新常識』書評:@shigeki2843_log
- 「現場のプロが教えるWeb制作の最新常識」を読みました。:Rsuke Memomemomemo
- 『現場のプロが教えるWeb制作の最新常識』書籍レビュー:ChatWork Creator’s Note