利用者目線でサービスを見つめ直すことの重要性
Publish2014/08/25(月)
先日、にちあさ会という趣味の集まりをしたんですが、その際に買出しに行って思うことがあったので書いてみます。
当日、ビールサーバーはあるのでおつまみを買出しに行きました。
向かった先は牛丼チェーン店のな○卯(便宜上特定できないようにという配慮です。以下Nで略)。
なぜNに向かったかというと、僕も知らなかったんですがNは牛丼チェーン店ですが、持ち帰りメニューで10個300円のからあげがあるらしく、それが結構美味しいというのが理由です。
それを聞いたときに「ほう、それは面白い情報やで!」とちょっと面白くなってテンションが上がりました。
こういう意外性を知ったときに、何故か楽しくなりますよね。僕はなります。
そして、実際に店舗に行って購入したんですがいいなと思う点とよくないなと思う点がありました。それについて書いてみます。
いいなと思った点
まずはいいなと思った点から。
Nではお持ち帰りの注文時にも、きちんとお茶を出してくれて席に座って待つことができます。
利用者からすると、待っている間は手持ち無沙汰になるので、お茶出してくれたらそれだけで少し待つ時間をゆとりのある時間にできるので少しほっこりします。
あと、立って待ってるのもしんどいので、座って待っていられるのは嬉しいですね。
相手に対する気遣いが感じられていいサービスだと思います。
これは直したほうがいいんじゃないかと思った点
次に直したほうがいいんじゃないかと思った点ですが、これは注文のタッチパネルです。
Nでは、他の牛丼チェーンのような券売機形式の注文ではなく、タッチパネルで食券を購入するというスタイルです。
どちらも食券を購入するという目的は同じですが、工程が異なるんですよね。
ここで注文時に、「あれ?」と詰まることがあり、それによって食券購入までに少し時間がかかりました。
どういう事かといいますと、食券購入の流れをまず説明して問題点を考えます。
食券の購入の流れは以下のようになります。
タッチパネルをタップ
↓
「店内」「お持ち帰り」のいずれかを選択
↓
お金を投入
↓
商品を選択(オプションで数量選択が可能)
↓
食券が出てくる
という流れです。詰まったのは「お金を投入」の場面です。
どういう事かというと、お持ち帰りを選択した時点で、表示されている画面にはメニューが表示されています。
メニューが表示されているので、商品を選択するんですが、お金を投入していないので購入できないということになるわけです。
ここで考えられる問題は「なぜ先にお金を投入しなかったのか?」という点です。
実はこのタッチパネル式券売機の最初の画面(店内か持ち帰りかの選択画面)にはきちんと「お金を先に入れてください」という注意書きが書いてあったり、券売機の上に作業の流れが記載されたポップがあったりと、実は意外ときちんと情報はあるんです。
でも、「読まない」し「見てない」、「気付いてない」んですよね。
だから詰まったわけですし。
(ちゃんと見ろと言われればそれまでの話なんですけど。)
サービス提供側からすると、「これだけ表示しているんだからどれかは見るだろう」という意識があるかと思いますが、実際に購入する側はそこまで意識してないのが実情です。
やっぱりユーザー目線が大切。顧客満足度を考えるならなおさら
例えば今回の場合だと、タッチパネルで店内か持ち帰りかの選択後に、お金を投入する画面を作って遷移させれば、お金を投入しないというイレギュラーな要素を排除できるわけです。
もう一歩踏み込んでそこまで考えていれば、店内の無駄なポップを作成するコストも削減できるし、利用者の「間違った」と焦る気持ちなども排除できるわけなので、そういう点で惜しいなと思うんです。
特にこの牛丼チェーン店業界は競合との競争も熾烈な業界なので、「操作ミスによって利用者の時間が奪われる」という事が客離れにも繋がりますので致命的だったりもすると思うんです。
今回は急いでなかったのでそこまでイライラしませんでしたが、急いでる時にこれをされたら少し気分が良くない感じです。
牛丼チェーン店もファストフードなので、いかに早く食事を済ませるかという点も利用者側には大切な要素のはずです。
ユーザー目線で物事を考えて設計することで、コストを抑えたり顧客満足度をあげることができ、それが結果として事業の売上につながるということを考えなければいけません。
今できているという思い込みがあるのであれば、一回その思い込みを捨てて利用者の立場に立ち、サービスやサービスの設計を考えなおしてみるということをしてみることが、現状の問題点を解決するヒントになるかもしれません。
一度考えなおしてみる時間を作ってみてはいかがでしょうか。