年度切り替わりと配置転換について思うこと
Publish2023/04/01(土)
今日は4/1ということで、今日から新年度に切り替わる企業や団体も多いかと思います。
僕がお仕事をお手伝いしている団体でも新年度への切り替わりに伴う作業などがあり、先ほどまで対応していましたが一通り問題なく終わってほっとしています。
と同時に、年度切り替わりで新しい担当者さんへの変更が行われていることを思い出して少しノスタルジックな気分にもなっています。
変わられた方は、ここ数年間の間横の席で色々話をしてもらったりしていたので、これからはあまりお話ができないということをあまり考えないようにしていたのですが(しんみりするもの気を使わせて悪いのでいつもどおりに接するように心がけてはいました)、改めて考えるとやはり少しさみしい気持ちにはなりますね。
こういう出来事があったからということでもないんですけど、最近考えている中で、これまでの視野が狭かったなと思うことがありましたので書いておこうと思います。
あえて引き継ぎをしない(もしくは最小限に留める)という選択肢
これまで、いろいろな会社さんとお付き合いをしてきたわけですが規模の大小あれど年度の切り替わりや人員の配置転換/異動というのはいろいろな会社で行われていることを見てきましたし、世間一般でもごくありふれたことだと思います。
一つの仕事に特化させるよりも、色々な仕事を経験してもらうことで広い視野を持つ人材として育成したいという経営者の意図というのは前から認識していましたが、その際に「なんでもっとうまく引き継ぎをして、スムーズに次の方にシフトするようにしないんだろうな」と思うことが多々ありました。
そういう場面を目にした時に感じていたのは、新しくその仕事をすることになった方が色々覚えないといけない事が多い中で手探りで色々しないといけないから大変そうだという点です。
実際、僕自身も以前勤めていた制作会社で前任者がまともな引き継ぎもせずに案件を丸投げしてきたことがあったので大変な思いをしたこともあって、余計にそう思うのもあるかもしれません。
ですが、視点を変えてこの事象をみてみると考えていなかったメリットもあることに気づけます。
そのきっかけになった出来事が、ここ最近のアメリカのテック企業でのレイオフです。
TwitterやGoogleなどで、大規模な解雇が行われていることはニュースにもなったのでご存知な方も多いと思いますが、ある日突然クビだと宣告され、使っていたアカウントの権限がなくなり、仕事や情報からシャットアウトされる状況になるというのは、労働者側からするとかなりの恐怖ですよね。
このニュースを見て僕もそれを感じていて、自分とは関係がない話ではあるけど、当事者からしたらめちゃくちゃ大変だなと思ってみていました。
と同時に、会社に残された人達からすると、これまで解雇された人たちがしてきた仕事が、何の引き継ぎもなく自分のところに来るというのはすごいストレスなんじゃないのかなと思うんです。
何をしていたのかが事前に共有されていればまだ救いようがありますが、全く何も知らないのに担当しないといけなくなったとしたら相当ですよね。
というようなことを考えてニュースを見ていたわけですが、そのニュースの中でどなたか忘れたのですがこんな事を言っていて目からうろこでした。
その内容というのが「大量解雇は経営者からすると変革を進めるチャンス」というような内容です。
言われてみれば、経営者視点で考えると以下のよなメリットが考えられます。(このメリットは労働者側の心理的負荷やストレスを加味してません)
・仕事のスタイルの変化(業務のリモートワーク化など)
・総合的な知識を保有する社員の割合増加
・既存取引先・業務提携先の見直し
・業務の効率化や改善
・属人的な業務の減少
強制的に新しいことをしないといけなくなる際に、過去のことを知らないことが新しく効率的な業務を作るという側面です。
全くのゼロからしなければいけなくなったことで、以前はどのようにやっていたのかを把握していないので、業務を委託している会社を見直したり、新しい取引先を開拓するといったことも自然に行われます。
これまでは変えないといけないとわかっていても、面倒だから先延ばしにしていたことも、結果的に着手することになる場合などもあるわけです。
また、担当者が長く同じ業務を行うことで、業務の効率やスピードアップという最適化が自然と進むのはメリットである反面、その人しかわからないという仕事が増え、業務の属人化が進むのは経営側としてみるとリスクでもあるわけです。
そのあたりのことを考えると、定期的に人員配置を行うことで発生する経営側のメリットはたしかにありそうです。
働いている側からするとメリットはあまり感じることがなく、手間ばかり増えて大変なのでこういう仕組みがなくなればいいのにと思っている人もいるでしょうが…。
といったことを、仕事の移動中などに、ああでもないこうでもないと考えて過ごしています。