おいしいラーメン屋さんが繁盛している理由を考えるとすごく勉強になる
Publish2014/12/16(火)
昨日書いたCSS Niteの記事からも分かるように、先週末は東京におりました。
勉強したり、東京の友人に優しくしていただいたりして非常に満足した週末をおくる事ができたわけですが、そのcssnite参加前に用事で渋谷に行く機会があったので、かねてより気になっていた渋谷のラーメン屋さん「町田商店」に行ってみました。
気になっていた理由としては、最近僕が家系ラーメンが好きな事と、このお店が異常なまでにうるさいという評判からです。
普段食事の事を書かない僕が記事にも書くぐらいなので、まあ相当によかったわけです。
すごく幸せな時間を過ごせて、なんでこんなに幸せになっているんだろうとか考えていると、いつものように色々とヒントがありました。
そこでその中で考えていた2つについて書いてみようと思います。
味へのこだわり
ラーメン屋さんの市場の事をまず考えてみると分かるんですが、ラーメン屋さんは競合が非常に多いんですよね。
でも、人気店には必ずと言っていいほど常連がいるし、あそこじゃないと食べれないという人もいるぐらい人のこだわりが見えてくる場所でもあります。
味の好みは千差万別なので、絶対的な正解はないわけです。
ビジネス的に言い方をすると超レッドオーシャンです。
そんな過酷な競争を勝ち抜くためには、「誰もがおいしい」という味を目指す事もあれば、「あの人がおいしいって言ってくれる」事を目指すこともあります。
今回の町田商店は、いわゆる家系という豚骨醤油のラーメンなのでけっこう一般的には好きな人が多い方かも知れないですが、味はけっこう濃いので好みは分かれると思います。
あっさりしているのが好きな人にはあんまりおいしくないと感じるかもしれませんので、「誰もがおいしい」という方向性ではないと思っています。
その考えがベースにあると、提供するラーメンにこだわりがなければ、最低でも「家系」の事が好きな人には絶対においしいといってもらえない事になりますので、商売は成り立たないと思うんですよね。
ラーメンへのこだわりは、つまり「商品に対する妥協のなさ」と「品質へのあくなき追求」ともいえると思います。
このこだわりがある事が前提にあり商品(ラーメン)があるからこそ、「お店の活気の良さ」というエンターテイメント性も嫌みなく受け入れられて宣伝効果があると思いませんか?
単にうるさいだけのあんまりおいしくないラーメンの店ならけっこうあると思いますし。
やはり提供する商品という、根本的な部分があるからこそだなと思った次第です。
感謝の気持ち
そして、僕がすごいなと思ったのは食べ終わってお店を出た時です。
僕が行ったのが土曜の11時という開店直後だった事もあり、あまりお客さんがいなかったからというのもあると思いますが、食べ終わってお店を出る時にドアを開けてくれて大きな声で「ありがとうございました!」と言ってくれました。
それこそ周りに響き渡るくらいの大きい声だったのでけっこう恥ずかしかったんですけど、そのあとも僕の姿が見えなくなるまで頭を何度も下げて見送ってくれました。
正直そこまでするお店って車のディーラーとか、海外の有名ブランドくらいしかないと思うんですが、まさかラーメン屋さんでそこまでされると思ってなかったのでかなりびっくりしました。
と同時に、すごくいい気分になってきて味もめっちゃおいしかったし、お店の感じもすごくいいのでまた絶対いこうと思ったんです。
ここで気付くと思いますが、僕はこの時点で完全にこのお店の「ファンになった」わけです。
人によって感じるポイントは違うとはいえ、「ただの興味があるお客さん」が「またこようと思うファン」に変わったという事です。
たった1回の来店で。
これが実現できている理由は、やはり「味へのこだわり」そして「感謝の気持ち」という二つの要素ががっつり僕の心をとらえたからに他なりません。
どちらかがかけていたら「いつか食べたおいしかったあのお店ってなんていうお店だったっけ?」のリストの入る事案です。
まあ本当においしいお店はサービスが最低でも行くという場合があるので、必ずしも正解であるとはいえませんが、より多くの人の心をつかむという事であればすごく基本的なアプローチだと思うんですよね。
この2つの事を考えたら、この考え方はきっとどのビジネスでも根本は同じ部分だという事が分かってくるように思いますし、何より今の自分のサービスの向上を考えれば勉強にならないわけがありません。
自分が好きなお店の事を、「なぜ自分はここのお店が好きなんだろう?」と考えていくと、きっと面白い事実を発見できると思いますので、けっこうおすすめです。
最後に、今日この記事書いたきっかけの一杯。
最高においしかったので、また行きたい。