ポケモンから考える「ユーザー層に合わせた楽しみ方の提案」の考え方

Publish2015/07/10(金)

ポケモン好きと公言しているわりに、あまりポケモンの事を書いていない事に気付いて反省している出口です。
今日は僕が「ポケモンってすごいな」と思う事の一つで、かつwebサイトでも転用できそうなユーザー体験の話を書きます。
ちなみに今日はキャラクターの事ではなく、ゲームシステムの話です。

小学生でも楽しめるストーリー型のRPG

ポケモンといえば、メインのユーザー層は小学生になるかと思います。
大きなお友達については後述しますが、一般的に見てという意味で考えるとポケモンのメインターゲットは小学生です。
ポケモンは、言ってしまえば「小学生が楽しめるゲーム」でなければいけないという事が大切です。
小学生といっても、1年生と6年生ではぜんぜん違う年代層になるくらい違いますが、その辺の含み分込みで小学生が楽しめるようにという設計がなされています。
RPGの基本ともいえる一本道のストーリー(少し自由度高い部分もあるけど)、ボス(ポケモンリーグチャンピオン)を倒してクリア、クリア後に広がる世界、伝説ポケモンの存在、通信進化や交換といったコミュニケーションなど、プレイすることによって「ワクワクする事」ができる面白さがたくさん詰まっています。
これらはポケモンの基本的な世界観とあいまって、すごく魅力的な「非日常感」を演出しています。
小学生の多感で知的欲求が発達していく過程にぴったりのテーマだと思うんですよね。
ポケモンは、「小学生が楽しめるゲーム」として、一つの完成形に近いゲームの一つだと思います。

ポケモン廃人が人生をかけてでも足りないかもしれない育成と厳選の深み

さて、ポケモンゲームの世界は「小学生だけ」が楽しめるものでしょうか?
答えは「NO」。
行った事がないと実感がわかないかもしれませんが、都市部にあるポケモンの施設「ポケモンセンター(通称ポケセン)」には、子供とその親以外にも「大きなお友達」と呼ばれる大人がかなりの割合でいます。
もちろん曜日等によって比率は変わりますが。
ポケセンで何が行われているかといえば、主な事としては「ポケモングッズを購入」する事ができますが、それ以外にも「ポケモンバトル大会の開催」、「限定ポケモンの配布」というような事も行われています。
ポケモンバトルの大会では、参加条件が年齢ごとに分かれていて「ジュニア」「シニア」「マスター」の3つのカテゴリがあります。
つまり、そのくらい多くの年代層の人がポケモンバトルの大会に参加しているという事です。
ポケセンで行われる大会だけではなく、バトル大会は全国大会はもちろん、世界大会まであります。
そして、このポケモンの大会には、いわゆる「廃人」と言われる人たちも参加しています。
ポケモン廃人は日本だけではなく世界各地にいるという事も特筆すべき点です。
知らない人には全くわからない世界ですが、ポケモン廃人の人達はそれこそポケモンに命をかけているといっても過言ではないほどの時間と労力をゲームに注ぎ込んでいるわけです。
この情熱や執念は、「小学生が楽しめる」だけのゲームであれば、受け皿として不足です。
この情熱や執念を受け入れるだけのゲームの懐の深さがポケモンにはあります。
具体的にどういう事に面白みがあるのかについては、いろいろな楽しみ方がありますがその中でも代表的な楽しみ方を何個か紹介します。

ポケモンの育成。理想のパラメーターを目指して。

ポケモンの楽しみ方の一つとして「対人対戦」があります。
コンピューターとの対戦とは異なり、相手は人間なので「まさか!」というような戦法で攻めてきたり、予想してなかった戦い方になったりと、非常に不確定要素が強いです。
でも、その状況を判断、分析し、有効な手段で対応した結果、勝つと「ものすごい満足感」に包まれます。
これは単に「自分がシミュレーションした内容の実践が勝利という形になる。」という事でもあるので、問題解決によって得られる快感に近いものがあり、中毒性が高いです。
対人バトルで勝利するには、いろいろな要素が絡みますが、基本的な部分として「ポケモンを強くする」ということはかなり重要な要素です。
そして、ポケモンを強くするには「育成」が必要です。
ポケモンには「種族値」「個体値」「努力値」というパラメーターを決定づける要素があり、それらの要素をうまく配分してあげることで「理想の状態のポケモン」にすることができます。
例えば、ピカチュウが2体いるとします。
ピカチュウ自体の種族値は同じなので、この2体が差別化できるとすれば技構成を除けば「個体値」「努力値」をどのように割り振るのかということでしか差別化させることができません。
個体値については長くなるので後ほど書きますが、努力値で差別化する場合、1体は攻撃重視で1体は耐久重視にするといったことができます。
ポケモンの努力値は、その名前の通り努力すること、つまり倒した敵から得られる隠しパラメーターです。
ポッポを倒せば素早さが、キャタピーを倒せばHPが上がるというように、倒すポケモンによって上がるパラメーターが異なるので、それを利用して自分好みのパラメーターのポケモンを育てることが可能です。
なお、この努力値は上限が決まっているので、すべてのパラメーターをMAXの状態にすることはできません。
「このポケモンはどういう役割をするためのポケモンだから、パラメーターの割り振りはこうしよう」というように、計画性をもって努力値の配分を行う必要があるわけです。

ポケモンの個体厳選。時間がいくらあっても足りない。

そして、ポケモンには個体ごとにステータスが異なります。
これが「個体値」と呼ばれるもので、同じポケモンでもものすごく優秀なステータスのポケモンもいれば、何もいいところがないポケモンもいたりします。
ポケモンバトルにおいて、ステータスの1の差は、勝負を決定づける要素といっても過言ではないくらい重要なので、個体値にはこだわるというのが強いポケモンを育てる前提だったりします。
種族値は種族で決まっているし、努力値は戦う相手で調整できるので、より強いポケモンにするためにはいわゆる「個体値厳選」が必要だということに気付くわけですね。
ポケモンの個体値は各ステータスごとに31段階あるので、そのすべてをMAXにしようとすると天文学的な確率になります。
個体値が決定されるタイミングは「捕獲した時」「卵から孵った時」の2つなので、厳選をする時は野生のポケモンを捕まえるか、卵を孵化するかのどちらかになります。
先頭の場合は、ボールをたくさん購入しないといけないし、何よりその度にバトルをしなければいけないので、かなりめんどくさいです。
なので、多くの場合は卵を孵化して個体値の厳選を行うことになります。
また、卵孵化には卵遺伝という技を遺伝させる方法や卵技という卵から孵る時でないと覚えない技もあるので、捕獲より孵化の方が好ましいです。
卵を孵化する場合は、育て屋さんにオスとメスのポケモンを預け、歩くことによって卵ができるので、卵を産ませるために移動を繰り返します。
また、卵の孵化にはこれまた歩数が必要なので、卵の受け取りからひたすら歩くことになります。
ポケモン預け屋の前はよく直線の長い道路だったりするので、その道をひたすら往復する日々が始まります。
これがいわゆる「孵化マラソン」といわれる作業です。
納得のいくステータスのポケモンが生まれるまでこの作業は続くので、1体のポケモンを厳選するだけでも、かなりの時間が必要になります。
「このくらいでいいか」と妥協する場合はまだましですが、理想の状態でなければダメとこだわりだすと何日かかるのかは運次第です。
多くのポケモンは、この形で個体値を厳選することができますが、卵を産まない伝説ポケモンなどの場合は「捕獲」から「個体値確認」、そして「リセット」と繰り返して厳選を行う場合もあります。これは相当に根気を要する作業です。
ここでもこだわりとして「どのボールで捕まえるか」「色違いの伝説までこだわるか」といった部分をこだわりだすと、果たしてどのくらいの時間を厳選に費やすのか想像もつきません。
また、固定シンボルの場合だとまだいいですが、エンテイやライコウみたいな全国を飛び回るタイプのポケモンだと、そもそもバトルまで持って行くのも面倒なのでかかる時間が桁違いに伸びてきます。
このくらいの努力と執念をかけて、廃人の人達はポケモンの厳選をしているわけです。
ここまでの情熱を注げるゲームはそうないんじゃないでしょうか。
僕は廃人といわれるレベルには到底到達できないゆるゆるゲーマーで、最近もあまり出来ていないので心苦しいですが、それでも累計3000時間ほどはポケモンに捧げています。

パーティー編成を考える楽しみ。戦略と戦術。そして拘り。

厳選の話を書くと止まらなくなるので、次にパーティーの編成と技構成のことを書きましょう。
バトルにはルールがあって、シングル、ダブル、トリプル、ローテーションなどの多くのルールがあります。
ルールによってすごく効果的な技やポケモンの組み合わせなどが変わってくるので、そのルール下においてどのポケモンがどの技をどういうタイミングで使うのかまで考えて戦略を練ります。
例えば、雨が降っている時に素早さが2倍になる「すいすい」という特性を持ったポケモンを生かすために、同じチームのポケモンに雨を降らせる技の「あまごい」を覚えさせるなど、それぞれの戦略を実現できる構成を考えるだけでも楽しいです。
また、単に勝負に勝つだけでは満足できない人などもいて、「俺はピカチュウが好きだから、ピカチュウを中心としたパーティー編成、ピカチュウが活躍できるパーティー編成にして勝つ」というような、特定のポケモンを活躍させた上で勝つという構成を考えるのも楽しいです。
ポケモンには色々なポケモンがいますが「最強」という存在は一応いません。
どのポケモンにも弱点はあり、強いポケモンはいますがどのポケモンでも勝てる可能性が残されているという点も、戦術次第で普通のポケモンたちが伝説ポケモン達に勝てるという面白みを与えてくれています。
この柔軟性こそが、多くの人がポケモンバトルに魅力を感じる理由だと思います。

いろいろな世代にそれぞれの視点で楽しみを見つける事ができる趣のあるゲーム。それこそがポケモン。

とまあ色々と書きましたが、結局何が言いたかったかといえばライトユーザーの典型ともいえる小学生から、人生の全てを捧げるレベルでやりこむ廃人クラスのユーザーまで、ポケモンは受け入れる事ができるほどに多様な楽しみ方ができるソフトであるという事です。
この両極端ともいえるユーザーを満足させる事ができるというのはすごい事だと思います。
そして、さらにいえばその楽しみ方の提案は国を超え、世界中の人が楽しめるものでもあるという事です。
世界中の子供から大人まで、いろいろな人に楽しみを与え続けてきたポケモン。
ポケモンがくれた楽しい時間と経験は、いろいろな事をしていく上で非常に参考になります。
困った時は「ポケモンだったらこういう時どうするかな」と考えてみると非常に面白いので、一回やってみてください。

記事の著者:ふにすでぐち

ふにすでぐち

1978年生まれ。企業のWeb活用をテーマに、Webサイトの運用を中心とした戦略的な企画立案、サポートやWebサイトの構築などを行っています。
5年間のWeb制作会社勤務後、2年間のフリーランスで「フニス」として活動後に法人化し、2012年7月「ふにす株式会社」を設立。
Web活用の情報や考え方などを発信するブログ「ふにろぐ」を不定期で更新しています。
2015年11月より大阪府高槻市に「ふにすWeb相談所」を開設。
地域の方々に気軽にWebのことを相談できる場所として、より多くのWeb運用の問題解決をするために活動しています。
また、不定期で大阪を中心にWeb運用やブログなどをテーマにしたイベント「ふにセミWS」を開催しています。
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