エボシ様から考える理想のリーダー像

Publish2014/07/07(月)

ジブリ映画もけっこう好きな出口です。こんにちは。
さて、今日は先週の金曜に久々にもののけ姫を見てやっぱりすごくおもしろいなと思っているので、そのことについて書こうかなと思います。
まずその前に、僕はもののけ姫が公開された時に映画館に観に行って、そこからVHS(当時はDVDとかもあったけどまだテープが主流の時代だった)を買ったりして、もののけ姫自体はかなりの回数見てます。
なので、少しマニアックな意見が入る可能性がありますが、そこは華麗にスルーしてください。
今回は、もののけ姫の中でも主役級のキャラクター「エボシ様」について考えてみたいと思います。

エボシ様とは?

エボシ様はもののけ姫の話の中でもかなり重要なキャラクターで、この人が今回のいろいろな話の元凶でもあったりするので、一概に素晴らしい人物というわけではありません。
ただ、エボシ様には人を引きつける魅力があり、リーダーとしての資質は素晴らしい物があります。
エボシ様の行動を紐解いて、リーダーに必要な条件とはどういうものなのかを考えてみたいと思います。

決断したら神をも恐れず突き進む行動力

エボシ様の素晴らしい力の一つに行動力があります。
物語ではシシ神の首を自ら捕りにいってますし、実際シシ神殺しを実行した人でもあります。
単に組織の長としてであれば誰かにさせてもいいところを、最重要局面では自ら先頭に立ち実行する姿は部下からするととても頼もしい存在だと思います。
また、浅野の手先の田舎侍との戦でも実際に石火矢を使って敵を殲滅してますし、モロの一族との戦闘にも最前線で戦っていました。
あと思い出すのは、そもそもタタラ場にやってきた際にもイノシシを駆逐して森を切り開いたという描写にも炎と共に描かれていました。
時に残酷なようではありますが、決断したら後ろはみずに突き進む行動力は、素晴らしいとしかいえないです。
ただ、その決断の結果としてイノシシは祟り神になり、アシタカに呪いがかかったりと他者への影響もすごくあります。そういう点では後先考えずに(というか自分本位に)行動しているという側面もあります。
この辺のバランスというか、冷酷さと後述する人間らしい部分とのギャップも人の心を動かす力なんでしょうね。

強者に打ち勝つ戦略を立て、部下に任せるマネジメント力

エボシ様は基本的に自分がどんどん前に出るタイプですが、部下を信頼して仕事を任せるマネジメントもある程度しています。
その代表的な部分が、女性の社会的進出と石火矢という武器に象徴されます。
まず、時代背景を考えると当時はまだ男のほうが力が強く、女性は半歩以上後ろに下がっているというのが主流の時代だったかと思います。
その時代に、積極的に女性を労働力として登用し、社会における女性の進出を促していた点があります。
エボシ様が拠点にしていたタタラ場は、当時の最先端産業でもある「鉄」を作る産業で、戦争もは切っても切り離せない関係にあります。
その為、その力を独占しようと当時の権力者である武士に狙われたりしているわけですが、力では武士に勝てないので、武士に打ち勝つためにこれまた当時最先端の石火矢を主戦力として採用し、力のない女性でも武士と対等以上に戦える力を持たせています。
シシ神殺しの際には、タタラ場の守りを石火矢を持たせた女性に任せてました。
自分が実行するだけではなく、人にも任せるということはリーダーとして必要な条件ではないでしょうか。

異端者を許容する包容力

このようにエボシ様には強く人を引きつける力がありますが、強い側面だけではなく優しい側面も持ち合わせています。主戦力として採用した石火矢の開発には、当時忌み嫌われていた疫病患者が活躍していましたし、当時社会的に低い位置にあった女性を登用していくという点からも許容力がうかがい知れます。
また、部外者であったアシタカにも比較的寛容にタタラ場を案内したり、武器の製造工程まで見せています。
当時はおそらくですが、異端の物に対する風当たりや偏見が今よりもずっと強い時代のはずなので、異端者にも別け隔てなく接することが出来る包容力は人間としてすごく魅力的です。
もちろん、その人達を使うことで得られるメリットもきちんと考えた上での行動なので、計算高い側面もありますがそれにしても勇気がいる行動には違いありません。

まとめ

というように、エボシ様にはリーダーとして必要な条件が揃っていたと思います。
目測が甘かったり、先のことももう少し考えたほうがよかった点も多々ありますが、結果論的な側面もあるので否定できるところではありません。
ちなみに、エボシ様だけでけっこうかけましたので、引き続き何回かに分けてもののけ姫から考えるシリーズをやってもいいかななどと考えています。
もののけ姫にはほかにも魅力的なキャラクターや考えさせられるポイントがたくさんあるので、話は尽きない感じですね。
名作は時代を超えますが、僕にとってのもののけ姫はそれだと思っています。

記事の著者:ふにすでぐち

ふにすでぐち

1978年生まれ。企業のWeb活用をテーマに、Web運用を中心とした戦略的な企画立案、サポートやホームページ/Webサイトの構築などを行っています。
5年間のWeb制作会社勤務後、2年間のフリーランスで「フニス」として活動後に法人化し、2012年7月「ふにす株式会社」を設立。
Web運用の情報や考え方などを発信するブログ「ふにろぐ」を定期的に更新し、情報配信をしています。
また、Googleアナリティクス認定資格を取得しているので、アクセス解析を用いた分析などの手法でお客様のホームページの成功をサポートしています。
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