ミックフォリーの生き方に学ぶプロの流儀
Publish2015/01/23(金)
本当は今日は昨日の続きでWPの画像の事を書こうと思ってたんですよ。
でもね、最近プロレスの事を書いてないからもう我慢の限界なので、プロレスの事を書きます。
今日書くのは「ミックフォーリー」の仕事ぶりについて。
ミックフォリーとは?
ミックフォーリーを知らない人向けに説明すると、ミック(これから先は親しみと愛着を込めてミックと呼びます。)はアメリカ人のプロレスラーで、親指を上げてのポーズが印象的な「ハードコアの伝説」という異名を持っているレスリング界に名を残すレスラーです。
ミックの特徴は何といってもそのスタイル。
ハードコアの伝説と呼ばれるゆえんでもあるアンダーテイカーとのヘルインアセル戦で見せたセル頂上から実況席に突き落とされるシーンなどは、ミックのキャリアにおける最大の名場面とも言っていいほど衝撃的です。
その特徴あるファイトスタイルは一貫したポリシーが感じられ、個人的にはランディオートンとやっていたハードコア戦で画鋲の上に受け身をとったり、火のついたテーブルに沈められたりしたシーンも記憶に残っています。
確かこの時点ですでに一戦は退いていたはずですが、復帰した直後とかの時期の割にはきっちり仕事をこなす姿には感動と尊敬したのを覚えています。
ミックフォーリーの徹底したキャラ作り
さて、そんな伝説の男ともいえるミックフォーリーですが、レスリングのテクニックという点だけでいえば他の天才的なレスラーに比べると少し見劣りはしてしまいます。
(もちろんうまいんですが、世界最高レベルのテクニックと比較したらという意味です。WWEのリングに立てている時点で超一流なのは間違いありません。)
他にもうまい人(それこそ天才レベルで)はたくさんいるのに、そんな中なぜミックはこれほど人から尊敬され愛されているのか。
その答えの一つにミックの徹底したキャラ作りがあると思います。
プロレスラーは基本的に色んな地方を点々と回っていく、いわゆるサーキット型の巡業をしています。
行く先々で、ベストなコンディションでレスリングをするという体調管理も大変ですが、その土地毎に色々な文化があり、好きなレスラーの好みなんかもけっこう変わるように見えます。
そんなか、いわゆるお決まりの「チャント」というかけ声や決め台詞があると、お客さんはそれですごく盛り上がるんです。
みんなが共通して盛り上がれるネタみたいなものです。
ストーンコールドの「HellYeah!」や「What?」とかがそういう感じ。今だったらダニエルブライアンの「YES!」とか。
ミックにはそこまではっきりしたセリフがあったわけではないのですが、地元いじりというか地元を少し褒めてサムズアップするという愛嬌のある定番ネタがあり、これがどこの会場でもバカ受けでした。
こういう「お客さん視点」で会場を盛り上げる能力とかはすごくあったレスラーだと思いますし、他の人をすごく引き立てる事も出来たので、そういう点でも愛されていたんだなと思います。
また、ミックフォーリーはマンカインドやカクタスジャック、ミスターソッコやデュードラブという別の顔がありますが、そのすべてがきっちりとしたキャラ設定でぶれる事がありません。
例えばミックの場合はずっと同じネルシャツを着ていたり、マンカインドの時には変わった形のマスク(という表現しか思い浮かばなかった何と表現していいか分からないユニークなマスク)と白シャツにネクタイといったように「ぱっと見で」分かるキャラ設定がされていました。
レスリングは比較的離れてみる事になるので、少しでも特徴があった方が分かりやすいですし、覚えやすいという事を考えるとこういう分かりやすい特徴を持ったキャラ設定をしている事と、それを続ける事でキャラに説得力を持たせる事が出来るというのがミックが教えてくれた続ける事と分かりやすさという部分だと僕は思っています。
まとめ
このようにミックフォーリーがしてきた事を回想していると、幸せになってくると同時に世界の頂点で人気を持つプロの仕事の仕方には考えさせられるものがあります。
何か一つだけに特化するというよりも、ミックのようにハードコアという自分の主戦場たる得意なジャンルを確立し、ぶれないキャラで分かりやすく印象を作っていき、いずれそのキャラだけですごく説得力を生むようになってくるという事などを考えると、日々の仕事に手を抜かない、仕事の在り方が見えてくるような気がします。
やはり世界のトップクラスのレスラーは何かがあります。
その何かが何なのかという事を考えだしたら面白くて仕方ないですね。
プロレスが好きでよかったなとつくづく思っています。