マズローの欲求5段階をビジネスに取り入れる
Publish2015/01/08(木)
今日はビジネスを考える上でめちゃくちゃ重要だと思っている事の一つを「マズローの欲求5段階」に絡めて話してみようと思います。
マズローの欲求5段階とは?
マズローの欲求5段階を知らない人のために説明しますと、人間の欲求というものを分類すると5種類の層に分類できるという考え方です。
以下の図のピラミッドのように欲求が積み重なっており、上部の欲求ほど人間らしいというか、比較的高度な欲求になります。
もう少し詳しくいうと、一番下の「生理的欲求」は食欲や睡眠欲などの、生きていく上で絶対必要だろうと思う根源的な欲求です。
この欲求が満たされると、次は「安全欲求」になります。
安全欲求はその名前の通り、住む家や自分の体の健康といった、生きていく上で心配がないような状態になることで満たされる欲求です。
その上の欲求は「社会的欲求」になり、集団への所属やグループのメンバーに入るといった他者との関係性によって満たされる欲求です。
「尊厳欲求」はいわゆる承認欲求というやつで、他者に認められるとか尊敬されたいとか、そういう欲求です。
一番高いところにあるのが「自己実現欲求」になり、自分の目指す方向性で結果を得る事でしか満たされない領域になります。
このマズローの欲求5段階がなぜビジネスを考える上で重要になってくるのかといいますと、この考え方を理解していないとターゲットとして想定している人達の行動分析ができないからです。
どこの誰にどのくらいの価格でどういう商品を買ってもらい、何を感じてほしいのか
僕がビジネス上でめちゃくちゃ重要だと思っている事の一つに、「誰に何を提供するビジネスなのか」というものがあります。
もうちょっと詳しくいうと、「どこの誰にどのくらいの価格でどういう商品を買ってもらい、何を感じてほしいのか」まで考えないとだめなんじゃないかなと思っています。
その誰に何をの部分を考える際に、相手がマズロー欲求段階のどこにいる状態なのかを考える事で、方向性が見えてきます。
例えば、売りたい商品が「安全欲求」を満たす商品だった場合、その上の「社会的欲求」「尊厳欲求」「自己実現欲求」の場所にいる人達には届きません。
すでにそこに興味がない人に売れるはずもないわけです。
その下にいる「生理的欲求」の人達はこれから先の顧客候補と考える事はできます。
この場合は、売りたいという商品からの視点なので、商品ありきみたいな部分はありますが、逆に「安全欲求」を満たす商品を売りたいという風に考えると、今度は「安全欲求」を満たすために何が必要なのかという部分に考えが及びます。
という事を考えると、逆転の発想をする場合にも役に立ちます。
この事だけ考えとけばいいという事ではありませんが、人間が何かしらの行動をするというのは何かしらの欲求や欲望が根底にあるので、その欲求を満たす事がイコールビジネスになるのではないでしょうか。
マズローの欲求5段階の考えが頭に入っていると、今自分がやっている仕事を考え、自分のお客さんはいったい何を望んでいて、自分に何を期待されているのかというのもより分かりやすくなってくるかと思います。
ぼやーっとしてつかめないようなものを頭で考えたり、何かに落とし込んで考えるときにすごく便利な考え方なので、覚えておいて損はないかと思います。