仮面ライダービルドが始まった件について思う色々
Publish2017/09/05(火)
最近は仕事に関するブログのみ書いていて、ちょっと真面目すぎる感があるなーなんてことを季節の変わり目にしみじみ感じたので、最近考えていることをブログにしたためたいと思います。
で、何を書くのかといえば、特撮ファン界隈で話題沸騰中の新ライダー「仮面ライダービルド」についてです。
特撮ファンであればご存知かと思いますが、高校野球が終わる季節には、新しい仮面ライダーが始まります。
今年の新ライダーは仮面ライダービルドで、モチーフは科学です。
仮面ライダーの感想だけを書いていますが、実はこれらのことは仕事に置き換えて考えてみると、けっこう本質をつくテーマだったりもするので、言葉尻だけを追うのではなく、その後ろにある僕の思いなどを思い浮かべながら読んでいただくと色々味わい深いものがあるかもしれません。ないかもしれません。
前置きが長くなりましたが、ここから本編。
エグゼイドの本編からガッツリ出て、既存ユーザーを巻き込む気まんまんのビルドさん
例年新ライダー登場時には、煽りというか前フリがされて、既存ユーザーに新しいライダーを見てもらえるためのきっかけであったり掴みであったりを用意しています。
例年の恒例的なもので言えば、ライダー映画で新ライダーが登場するというのがありますが、基本はそれです。
あとは、最終回近くなると新ライダーの玩具のCMが解禁されて、「お、次のライダーはこんなんやな」と視聴者にアピールするということもやっていますね。
今回のビルドでは、最近のライダーで見受けられた「旧ライダーの本編に何の前触れもなく出て来る」をやっていました。
具体的には、ゲンムをエグゼイドと間違えて攻撃するというやつです。
今年の映画は見てないので分かりませんが、たぶん映画の延長線上の話でしょうね。
映画の宣伝も兼ねている(深読みする人じゃないと今回のはあまり効果ないんじゃないかなと思うけど)し、ライダー世界の世界感的にもよくある感じですし、まあちょっと前出すぎやろと思うところもありますが、さらっと出てさらっと帰っていったので、がっつり露出する感じではありましたが、まあ安全圏内できっちり仕事をしていったなという感じはしました。
こういう、毎年行われている慣例行事的なものを、あくまでさらっとくどくなく、自然体で行えるというのは大事ですよね。
主人公や脇を固める新人俳優の演技の伸びしろについて
僕は今回のビルドで、ある意味一番楽しみにしているのが、仮面ライダーアマゾンズシーズン2に出ていたヒロキ役の俳優さん(赤楚衛二さん)がどういう演技をするのかなと言うのが楽しみでした。
アマゾンズでは、真っ直ぐな感じのキャラだったので、ビルドではちょっと方向性を変えてくるだろうと思っていましたが、まさかの同じ系統のキャラで、アマゾンズのヒロキのまんまビルドに出ちゃっている感があって、見ていてとても興味深かったです。
普通に考えたら、前作ではないけど同じライダー作品で、まだそんなに月日も経ってないのにキャラがかぶるってどうなん?と思うところはありますが、すごくアツい感じの演技をしてくれているのでこれからどう成長し、一年後にはどんな感じの演技をする俳優になるのかなと楽しみです。
ライダー俳優は一年間でかなり成長しますし、その後に活躍する道も諸先輩方の功績もあり用意されている感もあるので、青田買いではないですがこの一年間を楽しんでみることができますね。
主人公の犬飼貴丈さんも、可愛い感じの顔の割に声が低めだったり、初回の割に結構安定した演技をしていたので、これからが楽しみな俳優さんです。
年間を通してみることで、新人さんが成長していく姿を追えるのも仮面ライダーの楽しみ方の一つかなと思います。
ラビット、タンク。ベストマッチ!
そして新ライダーが始まって何が楽しみかといえば、どんな変身をするか。これです。
過去にはメダルやらフルーツやら、ゲームで2等身やらで話題性を作っていたりしましたが、今回はフルボトルっていうペットボトルみたいなやつに敵の属性を吸収させて、その力で変身します。
最初の変身ではラビットとタンクを使って、ベストマッチさせていました。
こう書くと何のことかわからないかもしれませんが、まあ本編見たらわかりますので見てください。
で、個人的に思うのはこの変身の小気味よさと変身時の音がすごくいいなと言うことです。
2つの要素を使って変身するといえば、仮面ライダーWが思い起こされますが、あの時の心地よさ感と小気味よさ感にすごくにているので、エアベストマッチをことあるごとのタイミングでできそうで、普段のテンションが低い時に変身ペースを取ることで元気になれる感じがします。
これからおそらくこのフルボトルの種類が増えていくので(敵を倒せばそれがライダーの力になるということは、あと40くらい出るということになるかと思うので)、その組み合わせとか次は何かとか考えるのも楽しいですね。
視聴者に次の予想をさせたり、想像をふくらませるさせる仕掛けはいつも素晴らしいなと思うのです。
モチーフ大事、世界観大事。
ちょっと長くなってきたので、これで最後にしようと思いますが今回のライダーのモチーフは科学です。
毎回ライダーではそのモチーフの世界観というのを大事にしていて、戦国風であればそれっぽい敵やキャラの名前、映画での融合とかも色々と考えられていて、ライダーの世界観をすごく大切にしていると僕は思っているんですが、今回も科学モチーフということで、決め台詞が「さあ、実験を始めようか」であったり、変身時にプラモデルのランナー風のものでライダーが変身していったり、フィッシュムーブのライダーキックで変な化学式が出てきてその上を滑り台みたいに滑ったりとか、随所にそういうツッコミどころが散りばめられていて素晴らしいです。
何かの作品を作る時、既成概念を壊すだけっていうのはすごく簡単だったりするんですけど、ある程度その世界観を大事にしながら、それでいて革新的な新しい価値観を作っていくっていうのは、これまでの平成ライダーでも試みられていて、その流れをきっちり踏襲していっているという点でも今回のビルドはすごくいいスタートを切っていると思います。
ちなみに、世界が3つに割れてその3つのト世界のうちのトップに立つ人間が、「あの難しいテストで満点」という適当な側近の言うことを真に受けて国家機密レベルの謎を記憶喪失の自称科学者に一任するあたりとか、どんだけゆるいねんとか思いますが、そういうご都合主義的な部分も仮面ライダーの面白いところではあるので、見て突っ込みながら楽しい一年が過ごせそうです。
さて、このように、一言で「新しい仮面ライダー」といっても、そこに至るまでに色々な思惑や仕掛け、決まっているルールやチャレンジしていること等があるわけです。
ただぼーっと楽しむのもそれはそれで正しい、楽しい見方ではありますが、それだけではなくてちょっと視点を変えて、つくり手としてどういう意図でそういう演出がなされているのか、ストーリー構成がなされているのかなどを考えながら見ると、ものを一つの方向からではなく、色々な視点で見る癖付けにもなるので、たかが仮面ライダー、されど仮面ライダーと思って見てみるといいと思いますよということで、今回のブログを終わりたいと思います。