ジョンシナから学ぶプロの姿勢
Publish2015/06/16(火)
今日は久しぶりに?WWEの事を書こうかと思います。
今日書くのはジョンシナについて。
まずはっきり書いておきますが、僕はジョンシナのファンでもアンチでもありません。
どちらかというとジョンシナの事はよく知ってるし、試合も見た事ありますがそこまで興味を湧かないレスラーの1人でした。
というのも、試合自体は若干しょっぱいしムーブもブックもあまりそそられないからなんですが、今日はそのへんの事はとりあえずおいといて、シナがレスラーとして業界に対する態度や姿勢が尊敬に値する素晴らしい人物だなと再認識したのでその事を書きたいんです。
ケビン・オーウェンズとの試合について思う
そんな風に思ったきっかけが、最近抗争しているケビン・オーウェンズと戦ったPPVでの試合結果を見て「これはすごい」と思ったからです。
何がすごいかというと、ケビン・オーウェンズにAA(シナのフィニッシュムーブ)を決められて、その後ポップアップパワーボムから3カウントを奪われたという事らしいんですが、その結果がちょっとすごいなと思うわけです。
まずひとつめに3カウントを奪われて負けるというのは、最近のシナはけっこう多いんですが、それでも相手はそのタイミングではある程度のプッシュを受けている人に限定されます。
というのも、シナはとても人気のあるレスラーでレッスルマニアのメインも何度かした事がある超一流のトップスターです。
そのシナを倒せるという事は、その相手のキャリアにとって大きな意味があるわけで、簡単に3カウントを奪うのは厳しいんですよね。
最近だとルセフとかライバックあたりがそのへんでしたが、今回のケビン・オーウェンズはつい最近NXTから上がってきたいわゆる新顔に分類される人です。
僕もよく知らなかったのでwikiで調べてみたらけっこうなキャリアがあるレスラーである事は分かったので納得はできたんですが、それにしても破格の扱いだなと思ったわけです。
次に、シナのフィニッシュを使われたというのもかなりの驚きです。
というのも、WWEでも基本的に相手のフィニッシュを使うのはごくごくまれな事で、最近だとロリンズがRKOやペディグリーを使って話題になりましたが、ロリンズはWWE王者なので扱いは特例としても、オーウェンズにもその特例が当てはまるのかと思うとかなり複雑な心境です。
結局何がいいたいかというと、今回の結果が極めて異例の出来事で、下手するとシナのキャリアにとって大きな痛手になる可能性もあるという事なんです。
映画出演のその後について思う
ちょっと話が飛びますが、WWEでは人気が出てくると映画化の話が出ます。
有名どころだとロックがハリウッドで活躍しています。
映画に出る場合、その前後の期間を含めるとけっこう長期間戦線離脱する事がありますし、ロックとかの場合はそっちがメインになって試合はたまにしかやらないという逆転現象のような事もあります。
シナも過去何度か映画には出演していますが、シナがすごいなと思うのは映画はあくまでおまけであって、WWEのリングで試合する事が最重要であるという姿勢を崩していない事です。
この辺のくだりは本人もよくリング上で話をしている事でもあるので、見た事がある人は知っているかと思いますが、口だけでなく実際にずっとリングで戦い続けていますし、その情熱には疑う余地はないと思います。
何を大切にしているのかという事をきちんと表現して実行している姿は素晴らしいなと思うんです。
賞賛と批判を全て受け止める覚悟
もひとつ話はとんで、シナには特有の現象があります。
それは応援と批判が交互にチャント(応援の声援のようなもの)で繰り返されるものがあります。
アメリカではシナは子供達や軍人からの人気が強くて、レスリングオタクからはこき下ろされるというポジションにあります。
冒頭でも書いたように、動きがしょっぱかったりするのでレスリングオタクからするとあまりいけてる感じではないんですよね。
逆に子供達からすると、ちょっとしょっぱいくらいの方が分かりやすくて応援しやすいというのもあるので、両方の意見も理解できます。
問題はそこではなくて、シナはそのチャントをしっかり理解した上で、それでもレスリングへの情熱を向けて頑張っているという事が素晴らしいと思うんです。
人の心は弱いので、否定や批判をされると辛いと思うんですが、シナはそれをきちんと受け止めて前に進んでいる感じがすごく好感が持てます。
レスリングの上手下手とかの問題はおいといて、その姿勢には尊敬の念を覚えます。
まとめ(まとめる気もないけど…)
途中だいぶ話がそれましたが、シナのこういう姿勢、つまり愛する業界のためであれば全力をかけて望むし、自分のキャリアよりも業界全体への貢献を優先する姿勢とか、WWEを心から愛しているという事を公言する姿勢とかは本当に終始一貫していて素晴らしいなと思うわけです。
思えばシナが出てきた時にカートアングル相手にビンス曰く「容赦なき攻撃性」を貫いたころから、根本が変わっていない感じはすごいなとか色々考えてしまいます。
あれからけっこうな年月が経ちましたが、何気にずっと見てきた感はあるのでどうしても色々と思うところが出てきて文章が長くなってしまいました。
WWEも色々な視点で見ると相当面白いので、まだよく分かんないやという人は関西であればまずサンテレビでやっている30分のダイジェスト番組を見てみてください。