スピード感の重要性について考える
Publish2016/04/12(火)
今日は、僕が仕事をする上で最も重要と考えていると言っても過言ではない「スピード感」について書きます。
なぜスピード感が大切なのか、それによってどのようなメリット(こちら側やお客さん側両方の視点で)があるのかを考えると、やはりスピード感は重要だということを改めて思うんです。
なぜスピード感が必要なのか
まず、そもそもの大前提として、なぜスピード感は必要なのかを考えましょう。
最も大きな理由としては、時間は有限であり、そして時間は絶対的な価値だからです。
そのことについて、今更最初から説明する必要もないかとは思いますが、人間が動物である以上、命には限界があり、いずれ死を迎えます。
これは生き物である以上逃れられない宿命で、100%すべての人に平等に与えられているルールです。
例外はありません。
そして、その時間をどのように使うのかということが価値として考えられることになります。
例えば、全く同じ時間と人員で、同じ品質の同じ製品を生産するA社とB社があったとします。
A社は30個、B社は60個の生産を行うという場合、単純に考えるとB社はA社の2倍の生産性になります。
その分、B社が享受できる利益はA社よりも多くなることはほぼ間違い無いでしょう。
同じ時間で比較した際に生産性が倍であるということは、社会に対して提供する価値が倍になるということとほぼ同じであると言えます。
(ここではあくまで単純計算での話なので、実際はその他の要素が絡むので一概にこうであるとは思いません。)
ここで生産性の話になっているように見えますが、生産性が2倍になるためには生産するスピードも2倍になる必要があるわけです。
スピードがこの差を生むと言ってもいいと思います。(論理が多少強引ですが)
スピード感があることによるメリット
では改めて、スピード感があることによるメリットを考えてみましょう。
今回はわかりやすいようにWebページを作成する場合で考えてみます。
わかりやすいように、このWebページを利用して商品を販売する、その商品は期間限定の商品であるという想定にします。
まずはページを作る前段階として、どのようなページにするのかというコンセプトやページの目的、集客方法の選定などのプランニングが必要になります。
ここでスピードが速いと、より速いタイミングで制作のフローに移行できます。
しかし、ここで承認作業などの品質の向上に寄与しない無駄な時間が発生してしまうと、その分制作のフローへの移行がずれ込みます。
企画を作るスピードもそうですし、やり取りの速度もそうですが、ここでスピード感がないと出だしでつまずきます。
そのつまづきは、そこから後工程の人への業務負荷も上がりますし、公開タイミングがずれるので、その分の機会損失も生みます。
次に制作工程です。
ここでスピード感があると、サイトを早い段階で公開することができ、その分ページの露出期間が増える形になります。
その結果、露出の総量が増え、企画が目標を達成して成功する可能性が高まります。
しかし、ページの構成やデザインなど公開するためのやり取りや手戻りに時間がかかると、その分公開が遅れます。
その結果は先ほど書いた感じと同じで機会損失は避けられません。
こう考えると、事業主サイドとしてもスピードは早いに越したことはないという点は納得できるかと思います。
そして公開後の運用工程では、その時のタイミングに合わせてページの内容を変更するなどの対応を行うことで、ページ自体の品質に直結し、その結果コンバージョンの上昇など目標達成により早くたどり着くことができます。
また、公開後に世の中の情勢が変化したり、いろいろな理由でなるべく早く撤退する必要がある場合の対応が遅れると、損失が大きくなるという危険性も考えられます。
説明としてはかなりざっくりですが、スピード感が業務に与える影響はかなり大きいということがお分かりいただけるかと思います。
身軽に動けるように自分の働き方を変えるということ。
では、スピード感を出していく上で最も大切なことは何でしょうか。
個人のスキルアップもそうですし、打ち合わせ等の効率化など、テクニックで対応できるものもあります。
しかし、スピード感を出す上で一番効果的なのは、「自分自身が早く動けるように働き方を変える」ということが経験上最も効果が上がります。
これは僕が自分で働き方を自由に変えることができる環境にあるからというのもかなり影響していますが、人を動かすことは難しいし、時間がかかることなので、それであれば自分が変わればいいという思いから来ています。
例えば、大きな企業さんの場合、上長の承認が必要だったりといった事務手続きはどうしても発生します。
それ自体が無駄とまでは言いませんが(そこが重要な場合というのも知っています)、その承認の流れでスピード感は確実に損なわれます。
かといってその流れはすでに規則として決まっていて動かせない、もしくは変えるためには規則自体を変えなければいけないので、すぐに変わるということが難しいわけです。
その状況で、「スピード感がないからそれやめませんか?」と言えませんし、言っても何も変わりません。
もちろん将来を見越して提案することは重要ですが、まずできることは自分を変えることのほうがはるかに手っ取り早いですし、確実です。
できる環境にいる人とそうでない人はもちろんいるでしょうが、まずは自分からできる範囲でスピード感を出すことを意識していくだけでもかなり変わってきますので、まず自分からという意識で取り組むことをおすすめします。
まとめ
スピード感が大切なんていうことは、社会人であれば誰もが切実に体感している問題です。
決められた時間内に結果を出すということは、いきなりその時になってできることではありません。
普段からスピード感を意識しておくことで、いろいろなシーンでより柔軟に対応できる対応力が付いてくるものだと思っています。
これまで意識をしたことがなかった人はもちろん、もう一歩スピード感について踏み込んで考えるきっかけになれば幸いです。