プレミアムバンダイのHGタケシの商品ページから考える商品とストーリーとコンテクスト
Publish2015/06/17(水)
今日は昨日見ていてこれはすごいなと思ったプ、レミアムバンダイで発売されたポケモンのニビジムのジムリーダー「タケシ」の商品紹介ページの事について書きます。
HG タケシ
以前発売されて話題になったHG ヤムチャの時もそうだったんですが、この商品紹介ページは「購入したくなる」気持ちがぐっと上がるすごくいいページだと思うんです。
タケシとは?
まずタケシの事を説明しないとポケモン好き以外ではだれそれ?という感じなので説明します。
タケシはポケモンの中でも人気の高いサブキャラで、アニメではサトシとピカチュウに次ぐ人気があるといっても過言ではないキャラです。
使い勝手がいいという事もありましたが、基本変わらないサトシとピカチュウ、ロケット団のムサシとコジロー以外で言えばたぶん一番長い期間レギュラー出演していたように思います。
そんなタケシですが、ゲームでは初期の赤緑の時に一番最初のジム「ニビジム」でジムリーダー(分かりやすくいうと中ボスみたいなもん)としてプレイヤーの前に立ちはだかりました。
タイプが岩という事もあり、ヒトカゲを選んだプレイヤーには最初の鬼門として立ちふさがったので一部プレイヤーには苦い思い出があります。
もちろんピカチュウバージョンでも同様です。
(余談ですがピカチュウがアイアンテールを覚えるきっかけになったという説もあります。)
要は、ポケモンをしている人であればゲームであれアニメであれすごくなじみのあるサブキャラなんです。
ポケモン好きを熱くさせるトリガー
そんな背景もあってタケシはポケモン好きで知らない人はいないといってもいい存在な訳です。
商品化するにあたって、おそらく色々な案があったはずです。
主人公のサトシ、いつまでも人気が衰える事のないピカチュウ、敵役として花を添えるロケット団の面々、伝説のポケモン達など、色々候補はあったはずです。
その中でなぜ「タケシ」なのか。
それはきっと、「タケシ」というメジャーでありながらマイナーでもあるポケモンファンに愛されているキャラクターという絶妙なポジションがそうさせたのではないでしょうか。
ヤムチャがそうであったように、「知っている」人にビビットくるチョイスだと思います。
商品自体の完成度
そしてきちんと確認しておく必要があるのは、商品自体の完成度です。
いくら売るためのトリガーがよくても、商品自体の価値がなければ売れません。
その点今回のタケシのフィギュアはサイトを確認して分かるように素晴らしくクオリティの高い作品になっています。
ポージングもある意味最も思い入れのある初回登場時のデザインをモチーフにしている点も見逃せません。
筋肉の陰影や服の質感など、画像から伝わってくる「本格派」なディティールはかなりのレベルである事は疑いようがありません。
ストーリーを想起させるページの構成
そして、その全ての要素をスムーズに魅せ、見ているだけでゲームをしていた当時の情景を思い起こさせるデザイン、BGMまでついている世界観の作り方はまさにページ自体がタケシとの思い出を連想させ、ストーリーとして頭の中にスムーズに入ってきます。
最近話題になるコンテクストがしっかりと考えられているいい見本だなと思ったわけです。
コンテクスト知らない人向けに引用
コンテクスト(Context)あるいはコンテキストとは、文脈や背景となる分野によってさまざまな用例がある言葉であるが、一般的に「文脈」と訳されることが多い。 文脈により「脈絡」、「状況」、「前後関係」、「背景」などとも訳される。
単に商品の紹介ページを作るという事ではなく、その商品を買うであろう人はどういう人か、どういう趣向があって、どんなチョイスを好むのかという事をふまえた上で商品ページを作っている事がこれでもかと伝わってきます。
今回の場合は、ポケモン赤緑をプレイした事のある今30代前半の人達が子供の頃を思い出し、あのころの記憶とともにタケシをみるという人の心の琴線に触れるしっかりとした世界観の作り込みだと思います。
今回の事例はけっこうピンポイントではありますが、これだと思う人にはぐさりと刺さる素晴らしい企画だなと思うわけです。
こういうのはすごく勉強になりますね。
そのまま応用する事はまず出来ませんが、考え方やスタンスはアレンジして取り入れる事が出来そうな素晴らしい例だと思います。