スイミーをフリーランスが会社経営者になるキャリアパスの物語と考えると面白い。
Publish2015/06/15(月)
今日は、絵本の物語を擬人化して考えると面白いと思ったので、その話を書きます。
最近、長男が宿題で「スイミー」を読んでいます。
スイミーの話を聞いていると、ふとスイミーをフリーランスになった人に置き換えて考えてみたら面白かったので、「フリーランスで働いている人が会社の経営者になる」という場合のストーリーという視点で書いてみようと思います。
スイミーを読んだことがない人向けに物語の概要を説明すると、以下のような感じになります。
ある日黒い魚のスイミーがいるグループがマグロに襲われてスイミー以外全滅になりました。
その後、悲しみの中海の中で色々なものを見て元気を取り戻したスイミー。
ある日、仲間の種類の別のグループの魚たちを見つけ、さらにリーダー的な存在になって大きな魚をみんなで作って生き延びるという話です。(だいぶざっくり)
一人で生きていくスキル
まずスイミーは、最初にいるグループが自分以外マグロに捕食される事により、いきなり一人で生きていく環境になるわけです。
これは、例えば会社が急に倒産してフリーランスになってしまった人と考えるとすごく親近感がわくと思います。
「自分の意志とは無関係に」そういう境遇になって、それでも生きていかないといけないという状況というのは誰にでも起こりうる事だと思いますし。
もちろんフリーランスになるという選択肢以外にも選択肢はあるかと思いますが、スイミーの場合は、「他の魚よりも泳ぐのが速い」という特技があってマグロの襲撃から生き延びることができたわけなので、人と違う武器を持っていたと言い換える事も出来ます。
これは、フリーになっても生きていけるだけの力を持っているという風にも考える事が出来ます。
というか、今回はちょっと強引にでもそう考える事にします(笑)
要は、「生きていくためのスキル」がスイミーには備わっていたという事です。
世間を知り、世界を知り、自分がどうしたいのかに気付く
スイミーでは、その後海の中で色々な世界を見て元気を取り戻しました。
これまで生きていた世界では知る事のなかった色々な事を知り、無かった元気が出てくる感じですね。
フリーランスで生きていく事になったスイミーさんが、色々な仕事をしていく事でそれまでの組織では知り得なかった世界を知り、生きていく事そのものが楽しく思えてくる感じというのはフリーランスになった人であれば多かれ少なかれ感じる事はあるのではないでしょうか。
色々な世界を見て自分の視野を広げることで新しい世界が見えてくるわけです。
問題は、それから「自分がどうしたいのか」という事に気付くかどうかなんですが、フリーランスでも生きていける場合、そのままフリーで生きていくか、再び組織の中で生きていくかを考えると思います。
僕も何度も考えていた事なので、たぶんきっと誰でも一度は考えるテーマだと思うんです。
やっぱりフリーランスは基本ずっとぼっちなので心を正常に保つのが大変ですし。
ちょっと話がそれました。
スイミーでは、この後同じ種類の魚達を見つけた時「こっちで出てこいよ」と誘うわけです。
そんな狭いところに閉じこもってないで、広くて楽しいこっちの世界を体験しろよというなんとも自分勝手な意見ではありますが、要はスイミーとしては1人で生きていく事よりも仲間を見つけてその仲間とともに生きていくという道を選んだわけです。
組織の中で生きていく
組織の中で生きていく事を決めたスイミーですが、ここでスイミーは大きな魚のふりをしてみんながまとまって動けば大きな魚は勘違いして襲ってこないだろうという仮説を立て、それを実行する事になります。
その際にスイミーは自分が黒いという事を理解している事もあり「ぼくがめになろう」という名言を残します。
組織の中で自分が果たすべき役割が何なのか、大きな魚に扮して世界を自由に泳ごうプロジェクトを成功させるために自分が何をするべきなのかを考えて実行したんですよね。
これは言い換えると、一人で生きていたフリーランスが法人化して社員を雇用する、つまり経営者として生きて行くことを決めたということになるかと思います。
今まで自分のスキルで生きていたフリーランスが、会社の社長になるというのはけっこう大きな変化です。
フリーランスにも色々な形態があるので一概にくくって話をする事も難しいのですが、おそらく多くの場合は自分である程度の事をする事が生きるすべになっているかと思います。
対して、会社の経営者は自分がするという事ではなく、いやらしい言い方になりますが人にどうやって上手く動いてもらうかが重要なポイントになります。
組織でものをなす場合は、1人で出来る事には限界がありますので。
プロジェクトの実行の中心から、マネジメントを中心とした働き方にシフトチェンジするわけなので、かなり大きな変化です。
でも組織の中で生きていくという事は、言い換えるなら人とどう関わって生きていくのかという事に繋がると思うので、選択肢のひとつとしてそういう道もあると思います。
ただの絵本でもこうやって拡大解釈して考えると非常に面白いですよね。
僕はスイミーのように今のところ選んでいませんが、やっぱりこういう事がずっと心のどこかで引っかかっているので、考えるのはこの辺にしておこうと思います(笑)