逆効果になるような広告について思うこと

Publish2021/06/03(木)

逆効果になるような広告について思うこと

今回は雑談のような感じになるのですが、この広告の展開手法はないなと思った事があったので、そのことについて書こうと思います。

全画面広告が最高にうざい形で表示されたケース

まず、基本的なスタンスとしてですが、僕は広告自体が悪いものだとは思っていなくて、広告をきちんと活用することはすべての人にメリットがあることだと思っています。
ただ、やり方を間違えればメリットではなくデメリットでしかなくなることもあるということを今回考えてみてほしいなと思ってこの記事を書いています。
その前提で読んでほしいのですが、先日Googleで探しものをしていて、あるニュースが目に入ったので確認しようとリンク先の記事を読んでいると、ニュース系記事によくある「次へ」みたいな記事分割の記事だったのでそのリンクをクリックしたのですが、次のページに遷移する前に広告が表示されました。
それ自体はよくある手法なので特になんとも思ってなかったんですが、問題はその広告が全画面の動画広告で、しかも画面上のどこにも停止ボタンもスキップボタンもない広告でした。
「これって動画見終わるもしくはある程度時間が経ってからボタンが出るケースの広告かな?」と思って、とりあえず見たくもない広告の動画を見せられることになった時点で相当不快でしたが、動画広告がなかなか終わらず、ボタンも一向に表示される気配もありません。
そしてついに動画は終了し、ボタンも表示されず、八方塞がりになりました。
最悪やなと思って気分も悪くなったんですが、ブラウザバックする以外の方法もなく、仕方なくブラウザバックで記事自体も見る気が失せたのでページも閉じました。
この広告はおそらく広告側の不備だと思うので本来はボタンが表示されるんでしょうけど、せめて広告配信前に動作確認ぐらいしとけやと思いますし、この無駄な時間を返せという最低な気分にもなりました。
というのが僕の経験した出来事ですが、こういう経験は誰しも何かしら経験しているのではないだろうかと考えました。

広告を出すことが逆効果になるような感じだと広告主に対して失礼なのでは?

この経験をしてみて、見たくもない動画を見せられたことで、表示されていた動画で紹介されていた商品にネガティブなイメージが付いてしまったなということを思ったわけです。
今回の場合は広告の配信手法が問題だということもわかりますし、広告で表示されている動画の原因ではないことは分かってはいるものの、どこかに対して怒りの矛先を向かわせることが必要で、その矛先は動画の内容にも波及しているなと今は思うんです。
これって、よく考えると広告主側としては最悪な結果で、費用を払って広告を出して、広告のクリエイティブにもコストもかけているのに、結果としてはユーザー側にネガティブイメージがついただけという、マイナスなことしか発生していないわけです。
にもかかわらず、広告のレポートとして提出されるデータには広告の表示回数と広告視聴時間が加算され、広告レポートだけみるとまずまずの結果が残っているというように見えてしまうというのも最悪やなと思うわけです。
広告主にもユーザーにもメリットがなく、メリットを受けているのは広告配信プラットフォームと広告代理店だけということで、これはけっこうな問題だと思っています。
広告主からしても自社の商品を雑に扱われているだけでなく、費用も掠め取られているような状況で非常に失礼な話だと思うんですけど、どうでしょうか?

誤クリック、誤タップを誘発するような広告もあかんと思う

ついでにいうと、今回のような全画面広告だけでなく、スマホで表示される追尾型のオーバーレイ広告や、コンテンツ内に余白なく組み込まれて誤クリック、誤タップを誘発するような広告もあかんと思うんです。
ユーザー側が見て「これいいやん」と思って自発的にアクションが起こるようにすることが基本のはずなのに、騙したり操作ミスを誘発して余計な手間を増やすとか、広告自体が悪と思われても仕方ないような状況を広告配信側が自ら行っているというのも問題です。
こういう事が起こる背景には、広告主に対して広告が成果があるものだとアピールする必要がある広告配信プラットフォームと広告代理店側の問題だと思っています。
そして、その見せかけの成果を出すためにユーザーを騙したり、人の迷惑を顧みない行為をよしとしている風潮もよくないと思います。
こういう事をしていると、広告自体に対しての悪いイメージがついて、中長期的に見た時に広告業界自体が自らの首を絞めている状態になっているんですけど、目先の利益優先で先のこととか考えてないんでしょうか。

余談:広告主側もそんな形で広告掲出されていると認識していないケースもある

上記でも書きましたが、僕が遭遇したようなひどい広告配信が行われる状況って、たぶん広告主は認識してないと思います。
知ってたらまずやらないし、知っててやってるなら自社のイメージを下げることを自ら行っているわけで、いくら何でも頭が悪すぎますので。
そう考えると、「こんな広告見せられて最悪」という怒りの矛先を動画自体に持っていくのはかわいそうな気もするので、広告自体に対して悪いイメージを持つの早めたほうがいいなと思いますが、ではこの怒りをどこに向ければいいのかと考え、この記事を書くエネルギーにしました。
そのため、いつもよりも熱がこもっています(笑

広告は素敵なものだという価値観を作ってほしいと切に願う

今回、こんな感じで記事を書きましたが、最終的に言いたいのは広告がだめだということではなくて、広告をきちんとユーザーが評価できる形で配信し、広告主にも広告配信プラットフォームにも広告代理店にもユーザーにもメリットがある、関わる全ての人が幸せになれるものになってほしいなと思っています。
そして、広告=素敵なものに出会える機会というイメージになり、より多くの素敵な広告が生まれる、そんな世界になってほしいと切に願います。
もちろん僕自身も広告に関わる場合はそういう意識をしっかりと持った上で関わるようにします。
まずは自分が関わる範囲で変えていけるように、がんばろうと思っています。

記事の著者:ふにすでぐち

ふにすでぐち

1978年生まれ。企業のWeb活用をテーマに、Web運用を中心とした戦略的な企画立案、サポートやホームページ/Webサイトの構築などを行っています。
5年間のWeb制作会社勤務後、2年間のフリーランスで「フニス」として活動後に法人化し、2012年7月「ふにす株式会社」を設立。
Web運用の情報や考え方などを発信するブログ「ふにろぐ」を定期的に更新し、情報配信をしています。
また、Googleアナリティクス認定資格を取得しているので、アクセス解析を用いた分析などの手法でお客様のホームページの成功をサポートしています。
本社のある大阪府高槻市で「ふにすWeb相談所」を開設し、
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