車の自社ロゴや社名の記載について思うこと。
Publish2016/02/18(木)
Update2021/02/05(金)
今回はずっと前から言おう言おうと思っていた「車に自社ロゴや社名を記載する」ということについて書きます。
前提として、僕は「車に自社ロゴや社名を記載する」ということがよくないと思っている反対派です。
なぜそう思うのかということを中心に、話を進めたいと思います。
よく見かけるこんな光景にずっと疑問を持っていた。
今回このことを書こうと思った直接的な理由は、先日お客さんのところに行った打ち合わせの帰りであった出来事が引き金です。
先日の打ち合わせは車で行ったんですが、帰りの時にかなり無茶な車線変更をしてきた車がいたわけです。
そして、すごく危ない運転だったのでかなりイラっとしたわけですが、その車に思いっきり会社の名前とロゴが書いてあるわけです。
なので僕はその会社はこんな危険な運転をする従業員がいる会社(もしかしたら社長本人かもしれないですけど)だと思って、その会社に対するイメージは元々ありませんでしたが、もし何かのタイミングで見かけてもそこを利用することはないなと思った次第です。
今回のことに限らず、社名やロゴを付けた車のマナーの悪い運転や路上駐車、車内からのタバコのポイ捨てなど、結構な確率で見てしまうんです。
それは良く考えれば当然で、運転していると周りの車のことは注意して見る必要があるので、ロゴや社名のついた車に乗っている人のお行儀の悪い行動は見たくなくても目に入ってくるわけです。
そう考えると、車に自社のロゴや社名を掲載することによって得られるメリットよりもデメリットの方が多いと思うんです。
メリットよりもデメリットの方が多い
メリットよりもデメリットが多いと思うのは、イメージ部分の問題によるものです。
まず、掲載するメリットとしては、単純に「会社を知ってもらう」という効果を期待してのことだと思うんですが、よく考えてみて欲しいんです。
例えば街中で知らない会社のロゴや会社名を見て、「ここの会社良さそう」と思うと思いますか?
僕の場合で考えると、そのロゴや社名のみの情報でその会社のことを判断することはできないし、そもそもそこまで興味を持ちません。
せいぜい、「こんな会社があるんか」と気が向いたときに思うくらいで、それすらその時だけで記憶に残ることはありません。
よっぽどのことがない限り、「いい印象」を植え付けることができないと思っています。
逆にデメリットの場合は、先日の時のように「あの会社にはひどい運転をする社員がいて感じ悪い」というような具体的なマイナスイメージが残ります。
マイナスイメージは印象に残りやすいので、今でもその会社のことを覚えてしまっているわけです。
これってすごくよくないことだと思いませんか?
いい印象は残りづらく、悪い印象は残りやすいという性質を考えるとメリットよりもデメリットが多いというのは納得できると思います。
また、人は「いいこと」の印象は薄く感じますが、「悪いこと」の印象は目に付きやすいものです。
特に車の運転中とかだと、「車線変更の時に譲ってくれたいい車」のようないい印象を持つことよりも、「無理に車線変更してきた最低な車」のような方が目に付きますし記憶に残ります。
もっと言うと「車線変更の時に譲ってくれたいい車」の場合でも、一瞬のことなのでロゴや社名まで覚えたりしない可能性もあります。
「無理に車線変更してきた最低な車」の場合は、「この会社の従業員か」と怒りの記憶と結びつけられて覚えてしまいます。
こう考えると「車に自社ロゴや社名を記載する」ということがリスクでしかないと思うわけです。
車に自社ロゴを掲載する際の注意点
とはいえ、「車に自社ロゴや社名を記載したい」という場合もあるでしょうし、記載せざるをえない場合というのもあるでしょう。
その時に大切なのは、「自分の運転する車は会社という看板を背負っている」ということを意識することです。
自分の行動によって悪い印象を持たれるということがあるということが分かっていれば、無茶な運転やマナーやモラルのない行動をするということはしないのではないでしょうか。
少し話は逸れますが、車に掲載するロゴや社名だけでなく、制服を着ている時にも同様のことが言えます。
先日Facebookで知人が「スーパーの店員さんに怒鳴り散らす、近所のカレー屋さんの制服を着た従業員」を見たという投稿を目にしました。
こんなことをしていたら「あそこのカレー屋がら悪いな。もう行かんとこ。」と思う人も出てくるでしょう。
自分が「どの会社の人間で、自分の行動は自分ではなく会社の評判につながる」ということを意識していれば少なくとも店員さんに対して怒鳴るというような行為にはならないでしょう。
こういう無自覚な行為が、結果として会社の評判を落としてイメージダウンにつながるわけです。
話を戻しますと、車に自社ロゴや社名を掲載する場合は、運転する人や同乗者がその会社の代表のようなことになっていることを自覚して、周りに迷惑をかけないようにするということを意識していくほかないと思います。
そこさえしっかりできているのであれば、車に自社ロゴや社名を掲載してもいいのではないかなとは思います。
余談:車に自社ロゴや社名を掲載しなくてはいけない場合ってどんな場合だろう
記事を書きながら考えてたんですが、そもそも、「車に自社ロゴや社名を掲載」するということをPRの一環という前提で考えましたが、望まぬ形で車に自社ロゴや社名を掲載している場合もあるということを考えました。
以前僕が勤めていた魚市場では、運送用のトラックなどにデカデカと市場内の店舗番号と店名が記載されていましたが、その理由は「あの車はどこどこの車」と識別するために市場の組合で記載が決められているという話を聞いたことがあります。
今となってはその真偽を確かめる術もありませんが、識別符号としての記載というのもありそうです。
市場の場合だと、どこどこの店がお客さんとトラブルになっているというゴシップや噂もそうですが、市場内で車を移動させる際に通行の妨げになる車がどこの所有している車なのかが分かれば、その店の誰かに言って道をどかしてもらうこともできるわけです。
他に考えられるのは、老人ホームの送迎バスのように、車体にどの施設のバスなのかが書いてあれば分かりにくくなることが防げるというような、利用者を迷わせないために記載している場合もあるでしょう。
その他にも色々なパターンがあるので、一概にPR目的ということでもないような気もしていますが、いずれにしても迷惑な運転をしているところを見られればイメージダウンは避けられないわけなので、やはり社名がわかる車を運転する場合は、自分がその会社の看板を背負っているようなものだということは自覚しないといけませんね。
まとめ
今回の無理な車線変更はかなり頭にきたので、ちょっと文章が荒くなりました。
あのひどい運転をした会社は、間違いなく僕の中でイメージダウンしました。
個人的には、車に会社名とかロゴっていうのは特に理由がなくPR目的だった場合は載せなくていいんじゃないかなと思うんですよね。
いいことなんてほぼないわけですし。
この記事を読む人の中で、「ハンドルを握ると性格が変わる」と言われている人がいたら、ちょっと注意して運転するようにしましょう。
安全運転が一番です。