video要素の対応状況から考えた「ブラウザがバージョンアップしていくことで得られる恩恵」について
Publish2016/02/10(水)
Update2020/11/25(水)
先日とあるお仕事でHTML5のvideo要素を使うことがあって、その時に感じたことを書いてみようかと思います。
実質的に使っても問題ないと判断できたvideo要素
まず、そのお仕事では久々にサイト内に動画を埋め込んで使いたいということで「動画の埋め込み」という要望がありました。
たいていの場合、サイトで公開するものであることから僕は動画はYoutubeにアップロードして利用してもらうようにしていたんですが、今回の場合は会員限定サイトだったため、公開されるとまずいので自社サーバー内の動画を使うことが条件でした。
ということで動画の埋め込みをしないといけないということになったわけですが、そこでふと思い出したわけです「video要素」という存在を。
HTML5が勧告(2014年10月28日に勧告になりました。HTML5 A vocabulary and associated APIs for HTML and XHTML W3C Recommendation 28 October 2014)になっている今、video要素も使えるということなのですが、実際は古い閲覧環境などのせいでまだ使えないかなとか思ってました。
でも最近の流れでブラウザのサポートが切れるブラウザやOSが出てきているので、caniuseで対応状況を調べてみました。
それがこちら
http://caniuse.com/#search=video
見ていただくとわかりますが、IE8とOpera Miniを除けば、主要ブラウザは対応しています。
しかもIE8はすでにMicrosoftのサポートが切れているので、実質無視しちゃって大丈夫なわけです。
(IE8とそれ以下を使用されている場合もあるかと思いますけど、公式でもサポート外ということですし、それはやめましょうというほかないと思っています。)
詳しくはこちら。
Internet Explorer サポートポリシー変更の重要なお知らせ
ということで、清々しい気分でvideo要素を使用して対応しました。
古い環境がなくなれば、新しい技術を積極的に取り入れることができる
この一連の流れで感じたのは、「Webの閲覧環境には新陳代謝が必要だな」ということです。
今回の場合だと、IE8のサポートが切れたことによってIE8のことを機にする必要なくvideo要素という便利な新しい仕様を使うことができたわけです。
逆に考えると、IE8のサポートが終了していなかったらvideo要素は使えなかった可能性もあるわけです。
新しい便利な技術が存在していても、古い環境のせいでそれが使えないというのは、かなりいけてないことなんじゃないかなと僕は思うわけですが、皆さんはどう思いますか?
今回の場合のように、古い環境がなくなっていけば必然的に新しい技術が使えるようになるわけですし、それだけではなくウィルスなどの対応も範囲が限定的になるためより強いセキュリティの環境を作ることができるようになるということも考えられます。
変化していることが当然になっている世界の方が安全だと思う件
要するに何が言いたいかというと、変化を恐れずに、もっと言えば変化していることが通常の状態であるという認識の状況にインターネットという世界がなってくれないかなということです。
古いIEなどが使われている現状や理由も知っていますし、いまだにサポートが切れて危険なWindowsXPのシェアが上がっている状況も知っていますが、結局そうやって古いものにしがみついていることで生じるデメリットとずっと向き合い続けなくてはいけないわけです。
しかも、そのリスクは時間の経過とともに上がっているわけで、それで何かあってからの対応では遅いとおもうんですよね。
このブログで何度も書いているように、「変化」を受け入れて生きていくしか、ことインターネットの世界であれば生き残れないんではないでしょうか。
先日Windowsの強制アップデートが話題になりましたが、そういう流れが当然のようにあるわけで、それを今更嘆いても仕方がないんじゃないかなとも思います。
最後は少し余計でしたが、もっと変化することが当然だという感覚が広まってくれるといいなと思うのでした。