プロレスにおけるベビーターン、ヒールターンのビジネス的考察
Publish2014/06/05(木)
WWEをこよなく愛するでぐちですこんにちは。
さて今日はいつもと少し趣向を変えまして、プロレスにおけるベビーターン、ヒールターンをビジネス的に考えてみようと思います。
ベビーターン、ヒールターンって何?
プロレスを知らない人向けにベビーターンとヒールターンを説明しますと、これまでベビー(人気者ポジション)にいた人がヒール(嫌われ者ポジション)になることをヒールターン、これまでヒールの人がベビーになることをベビーターンといいます。
これは、わざとそうなるようにする場合と、観客の反応をみて自然とそうなっていく場合の2パターンがあります。
今回の話では、わざとそうなる場合についての考察です。
ヒールターンの成功事例
まずは有名所のヒールターンの成功事例を紹介します。
皆さんご存知のハルク・ホーガンは、過去すごい人気のあるベビーでした。
赤と黄色の衣装に身を包み、プロレスキッズに大人気だったベビーでしたが、ある日を境にヒールターンします。
その日は試合中に味方の選手にレッグドロップを見舞い、相手チームを勝利させました。
その翌日、ホーガンはこれまでの赤と黄色の衣装から、黒い衣装を身にまとい相手チームと共に歴史に名高い「nWo」を結成しました。
プロレスの歴史の中でもかなり印象深いヒールターンです。
このホーガンのヒールターンと、nWoのインパクトはビジネス的にもすごい影響があり、当時nWoのTシャツは売れに売れて関連商品も飛ぶように売れました。
このようにヒールターンは、単にポジションを変えるだけではなく世間に対する大きなインパクトを与えるきっかけになります。
ベビーターンの難しさ
ホーガンの成功事例からも分かるように、ヒールターンのインパクトは非常に大きいです。
逆にベビーターンの場合は、インパクトは大きくはありませんが、人気を安定化させるという意味でレスラーのキャリアに大きな影響を与えます。
プロレスには「しょっぱい」という表現がありますが、技術があまりよくないレスラーは「しょっぱい」為にヒールになった後に人気が出ず、ベビーターンすることなくそのまま消えて行くという場合がよくあります。
ヒールターンは比較的簡単にできるのですが、その後のベビーターンはその器がないとその段階までいけません。
ベビーターンをするためには、そのレスラー自体のテクニックかカリスマ性が必要なわけです。
誰にでもできるということではありません。
ベビーターン、ヒールターンをすることによる環境の変化
世間にインパクトを与えるヒールターン、より安定性を向上させるベビーターンは、レスラーを取り巻く環境を激変させます。
声援を受けていた人がブーイングを浴びるようになり、ブーイングをされていた人が声援を受けるようになります。
付き合う人間関係も変わります。
自分が動いたことによって、自分を取り巻く環境を変化させたわけです。
ポイントとしては、その変化を起こさせたきっかけを「自分自身の手で作った所」にあります。
時代の変化に適応できないものは駆逐される
ベビーターンやヒールターンを行う場合は、何も考えずにするということはありません。
時代の変化を敏感に察知し、自分がいるポジション・自分がいたいポジションに自分を置くためのきっかけです。
自分自身で道を切り開くわけです。
WWEのGMをしているHHHさんが最近言った言葉ですが「時代の変化に適応できないものは駆逐される」というものがあります。
これはまさにそのとおりで、自分を取り巻く環境に変化を感じたら自分から動いて環境を変えることが重要だということを意味します。
変えるタイミングが見えたら、インパクトが必要な場合であればヒールターンする勇気が必要ですし、より安定的な方向にしていくのであればベビーターンしてしまうというものひとつの方法です。
いずれにしても、そのきっかけを自分で作るために、動くことこそが重要です。
ここまで読んでいただいたら、これをどう自分のビジネスに当てはめていけるのかのヒントになったと思います。
以前から僕は思っていますが、プロレスは人生の縮図で、プロレスを見ていれば色々な発見と気付きがあります。
最後に言いたいのは、皆さんプロレスを見ましょう。