アリエッティから考える危機意識の欠如がもたらす当然の結果についての考察

Publish2014/08/04(月)

先日、金曜ロードショーで放送していたジブリアニメの「借りぐらしのアリエッティ」を思い出したかのように見たんですが、「うーん」と思うことがあったので書いてみようと思います。
今回のメインテーマは「危機感の欠如」と「自覚の無さ」が引き起こす「想定できる最悪の事態」へのフラグです。
基本は作品の感想文ですが、想像力を働かせて仕事の場合だとどうだろうかと考えて読んでください。

危機感のなさが起こした緊急事態

僕がこの作品を見て最初に思ったのが、アリエッティの「危機意識の低さ」です。
アリエッティの一族は「人間に見つかったら引越し」というルールがあって、そのことを親からさんざん聞かされているという設定だったはずですが、物語冒頭でいきなり人間に発見されています。
あっさりと発見される迂闊さ、そして見つかったということを認識出来ていなかった状況判断能力の無さは致命的です。
さらにいうなら、「借り」に行く日程を母親のいうように調整すればよかったのに、決めた日だからという理由で決行した判断ミスも致命的でした。
これに関しては、アリエッティだけではなく決断した父親の責任でもありますが。
そして「借り」を決行しているさなかの確認不足。
人間に見つからないようにしないといけないはずなのに、周りを確認する所作も見えないですし、はじめての「借り」を遊びかのように無邪気に楽しんでいる姿からは緊張感が感じられません。
もっと周りの状況を観察していたら、「ティッシュの後ろに人間がいる」ということも分かったはずですし、そもそも人間が起きている事も把握できたはずです。
なぜ確認しなかったかというと、「状況把握を怠るほど危機意識が欠如していたから」に他なりませんし、言い訳もできない状況です。
ただ、僕はこのシーンには疑問に思うことがあって、アリエッティは当然のように駄目ですが、父親は何をしていたのかと思うんです。
監督責任がある立場でありながら、「舞い上がっている」アリエッティの状況を諌めるでもなく、自身も人間の子どもが起きているということを確認していなかった点では、アリエッティよりも父親のほうが駄目なんじゃないかと思います。
こう考えると新人のアリエッティには想像力がなくて意識が散漫なのでよくないのは当然ですが、父親の監督責任のなさも致命的です。

事後対応の方法が最悪

そして問題が起こった後の対処の方法が最悪です。
ここで決まったルール通りにさっさと引越ししていればそこから先の「母親が人間に捕まる」という状況を作ることもなかったのですが、現状の家への未練がその決断を鈍らせます。
アリエッティにいたっては、独自の判断で危険を犯して人間に交渉に向かうという、決められたルールを度外視したありえない行動を取ります。
アリエッティの性格を考えればそういう行動に取る可能性もあるわけで、それを知っているはずの父親が様子を見ようとしたことがこの自体を引き起こした原因です。
問題が起きた後にどう行動するべきか。
これは、小人の家族間できちんと共有しておかなければいけないの認識のはずです。
問題が起こった後にどう対応するのかが重要ですので、その想定が出来ていないというのは甘すぎますね。

自分たちのおかれている状況を把握出来ていない危険性

そして物語の終盤で語られた、「滅びゆく種族」の語りはこのことをさらに象徴的にします。
人間の少年はアリエッティに「君たちは滅びゆく種族なんだよ」と、かなり厳しい現実をさらっと言い放ちました。
ここでアリエッティは憤慨し否定するわけですが、そうじゃないだろと思います。
自分たちの種族が滅びに向かっている種族であるということは、父親からも聞かされているようでしたし、憤慨するのは気持ちはわかりますが、事実を事実として受け入れていないという部分が垣間見えます。
事実あとでもう一人小人が出てきますが、その時点では3人しかいないかもしれないとも言っていた事を考えると、その状況は理解していたはずです。
事実を見ないで目を背けていたからこそ認識が甘く、注意力が散漫だったのではないでしょうか。
自分たちは、世界でどのようなポジションにいるかということをきちんと理解しておく必要があったと思います。

まとめ

作品を通じてアリエッティが駄目みたいに描かれていますが(という風に僕は取った)、僕としてはアリエッティよりも父親のほうが問題だと思います。
アリエッティが見つかったのも、母親が捕まったのも、元はといえば父親の判断が遅れたり判断自体が間違っていた事が原因です。
これを会社に当てはめて考えると、経営者である父親は、判断ミスによって大きな損失を出したことになります。
従業員への教育がきちんと出来ていないから、現場の担当者が自分の判断で誤った行動を取り被害が拡大しています。
その結果、護るべきものであったはずの家を失う結果になっています。
大切なのは、きちんと父親が判断を出来ていたらこういう結果には至らなかったのではないでしょうか。
決断と判断が重要だなと何故かアリエッティをみて考えていました。

記事の著者:ふにすでぐち

ふにすでぐち

1978年生まれ。企業のWeb活用をテーマに、Web運用を中心とした戦略的な企画立案、サポートやホームページ/Webサイトの構築などを行っています。
5年間のWeb制作会社勤務後、2年間のフリーランスで「フニス」として活動後に法人化し、2012年7月「ふにす株式会社」を設立。
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