StyleGuideを活用しよう
Publish2014/03/04(火)
今回はサイト運用をよりクオリティの高い状態で維持させつつ、作業効率の向上も行える可能性をもつ「StyleGuide」について説明します。
StyleGuideとは
サイトやブログを運用する上で、「デザインの一貫性を保つ」事は、サイト全体のクオリティの維持やスタイルの整合性を保つ上で非常に重要です。
ですが、運用を続けていくと、作成した人しかそのルールを知らなかったり、その都度担当者さんがCSSを追加して対応したりして、色々と大変な事になってくるものです。
そうなってしまうと、元に戻すのが非常に大変かつ厄介な作業になり、時間的なコストを考えると手が出せないものにまで最悪なってしまう危険性があります。
そこで重要なのが、運用する人たちでドキュメントを共有し、それを元に運用を進めていくスタイルです。
その中核をになうドキュメントこそが「StyleGuide」です。
StyleGuideを使用するメリット
Styleguideを使用する事で、作業者のスキルや感性によるスタイリングを行う事が減り、デザインの一貫性を保つ事が期待できます。
また、ルールが比較的厳密に決まるので、ルーチンワークとして通常業務の一環として取り入れる事も出来るので、「慣れ」による作業効率の上昇とそれによる作業スピードの向上も期待できます。
仮に退職者が出た場合でも、後任のスタッフでも前任者と同様のクオリティを持って対応できるようになるというメリットもあるかと思います。(もちろん後任者へのスキルアップの指導を考慮してです。)
StyleGuideをテストに使用する
さて、そのドキュメント自体はサイトを制作する制作者で作るわけですが、制作者としてもStyleGuideを使用するメリットはあります。
それは、昨今のワークフローの変化によってこれまでの仕事の領域とスタイルが変化しているので、これまでのように画像で作成したデザインカンプのみで対応していくのが厳しい状況にあります。
インブラウザデザインであったり、モックアップを利用した「まず動くものから作る」というようなこれまでになかったやり方に仕事をあわせていく必要もありますが、その際に活用できるのがStyleGuideです。
これまでのように個別のページごとにデザインカンプを作成するより早く、共通要素のスタイルをStyleGuideで作成し、お客さんに確認してもらうためのものとして使用すれば、全体の開発速度はかなり向上すると思います。
発注側としても、開発速度が向上すればリリースまでの時間も短縮できるわけで、流れの速い今の時代にあったスピード感で対応できるようになるというメリットがあります。
今後はStyleGuideを活用し、より早くリリース、その後に改善を行ってサイトのクオリティをあげていくというようなスタイルが一般化するかもしれません。
最近僕も制作をする時はそんな感じでカンプを必要最小限にとどめ、より早くリリースできるようにという事を心がけていたりもします。
StyleGuideを作るの便利なStyle Guide Boilerplate
これだけ書いたので、使用するメリットは十分に感じていただけたかと思いますが、とはいえこれまでやった事がない事にいきなりチャレンジするのは腰が引けるものです。
世の中にはstyledoccoとかkaleistyleguideとか便利なものがたくさんあるのですが、これらは使うのにコマンドを入力したりする必要があったりするので、なかなか難しいのが現実です。
制作者であればそのくらいはやってもいいんじゃないのかとも個人的には思いますが、運用される方にそこまで突っ込んでもらうというのも難しい話なので、とっかかりとしてStyle Guide Boilerplateを使用してはいかがでしょうか。
Style Guide Boilerplateはzipファイルを落としてきて、中によく使用する要素があるのでそれをコピペして、あとはサイトで使用する固有のクラス等を追加してやれば基本的な部分をかなり簡単に作成する事が出来ます。
Style Guide Boilerplateを利用して作成したページを確認しながら修正し、リリース後もそのページを活用して運用できるので、リリース後のマニュアル作成の手間も省けます。
また、変更時にはまずStyleGuideのページを変更して確認を取り、本番環境に反映させていくという事も可能です。
この場合は、さらのStyleGuideが「生きたドキュメント」となり、運用の中心的な存在になってきます。
作業効率も向上しますし、運用側のメリットもかなり大きいと思うので、まずはやってみてはいかがでしょうか。