クラウドにファイルを置いて作業するという概念が初心者にはわかりにくいと思うので図解で書いてみた。
Publish2016/02/17(水)
今日は「クラウド上のファイルを変更する」という概念について書きます。
先日Webの事を全く分からない人と話をしていて、「そもそも仕組みとしてどういう形になっているのかイメージできないから、何をしていいのかも分からない。」というような内容の事を聞きました。
それを聞いて、「なるほど。確かに今自分がしていることが何なのかわからなかったら、何かをしようという気にすらならないな」と思ったわけです。
ということで、今回はその概念的な部分をイラスト風なイメージで説明してみようと思います。
今回は、比較的よく使われるであろうGoogleのドキュメントやスプレッドシートとワードやエクセルのようなデスクトップで作業するファイルの扱いの違いと、そのメリットやデメリットなどを書いて説明します。
ワードやエクセルのようなオフライン型ドキュメントでの作業イメージ
オフライン型ドキュメントでの作業の場合、手元にあるパソコン内で作業を行う形です。
図で言うと、ローカルにあるファイルを編集して、共有する場合はサーバー上にデータをアップロード、データを使用する場合はデータをダウンロードして使う感じです。
インターネット上にアップロードしない場合だと、外付けHDDやUSB(最近使っている人はだいぶ少なくなっていますけど)などのメディアにバックアップをしている場合もあるかと思います。
アップロードとダウンロードは任意ですが、基本的なイメージはこんな感じかと思います。
オフライン型ドキュメントを使用するメリット
オフライン型のドキュメントで編集する場合のメリットは、ネットワークに繋がっていなくても作業ができるというところと、使用する端末のスペックを生かせるので、作業スピードを速くすることが可能という点があります。
オフライン型ドキュメントを使用するデメリット
デメリットとしては、サーバー上にデータをアップロードや外付けHDDなどに保存していなかった場合、パソコンが壊れたら中のデータも一緒に壊れるという点です。
そのため、こまめなバックアップが必要です。
Googleのドキュメントやスプレッドシートのようなクラウド型ドキュメントでの作業イメージ
次にクラウド上のファイルを編集する場合のイメージです。
クラウド型の場合は、ユーザーが直接クラウド上のファイルを編集します。
クラウド上のファイルを直接編集するので、オフライン型のデメリットだった「パソコンが壊れたらファイルが壊れる」というリスクを回避することができます。
クラウド型ドキュメントを使用するメリット
クラウド型ドキュメントのメリットは、手持ちのパソコンが壊れてもデータはクラウド上に残されているという点です。
機器の故障やトラブルの場合でも、ファイルは無事なので不測の事態があっても安心です。
クラウド型ドキュメントを使用するデメリット
クラウド型のデメリットは、クラウドに接続するネット環境がないと何もできないという点です。
Googleなどはオフライン対応をしているので問題ありませんが、サービスによってはオフライン時に何もできなくなるというデメリットが生まれます。
また、可能性としては低いですがクラウドにあるデータが置いてあるマシン自体が壊れて中のファイルが壊れるという可能性もあります。
ただし、このリスクはGoogleなどはサーバーを分散させてバックアップを何重にもしてくれるので、利用者側が心配するような事態になる可能性は極めて低いです。
ファイル同期型ドキュメントでの作業イメージ
オフライン型とクラウド型の中間に位置する形がファイル同期型です。
上記イメージのように、ローカルでの変更がクラウド上に同期されるので、オフライン時にも作業ができるということと、データが自動的にクラウドに保存されるので、例えパソコンが壊れてもファイルが壊れるということを回避することができます。
Dropboxなどがこの形態ですね。
オフライン型とクラウド型のメリットを持っていて、デメリットを解消しているので、汎用性が高く使えます。
デメリットはあんまりないですが、オフライン時はオフライン型と同様、ローカルだけに最新のデータがある状態でしかないので、定期的にネットに接続して同期できる環境であることが重要です。
まとめ
このように、作業を行う場合はいつ使っているパソコンが壊れてしまってもなんとかなるようにするということを意識しておくことが重要です。
パソコンの初心者の人に多いですが、パソコンなどの機械は消耗品であるということをご存じない方が多いです。
パソコンは精密機械なので、落としたり濡らしたりしたら壊れますし、普通に使っていても経年劣化で内部の部品が故障するということもあります。
使い方や保存方法にもよりますが、いつか必ず壊れるものです。
なので、「いつ壊れても大丈夫」がベストですが、「たとえ壊れてもなんとかなる」という状態を作っておくことは重要です。
作業のイメージをしっかり持つことは、同時に自分自身のリスクを少なくすることにもつながりますので、作業をしながら「いま何がどう行われているのか」を把握するように心がけましょう。