人財活用に響くブランド戦略!セミナーに参加してきました。

Publish2017/10/03(火)

人財活用に響くブランド戦略!セミナーに参加してきました。

2017年9月29日(金)に中央会計セミナールームで行われた第6回 ネクストステップ『人財活用に響くブランド戦略!』のセミナーに参加してきました。
このセミナーは、電通やマッキンゼーでマーケティングをされていた武井涼子さんが講演するセミナーということで、現場で培われたマーケティングの話が聞きたいと思いまして参加しました。
余談ですが、会場の中央会計セミナールームは、先日改装が行われたところで、非常に綺麗な空間に変わっていました。
過去に何度も行ったことがある会場が雰囲気変わっていると、すごく新鮮な感じです。
もともとアクセスはすごくいい会場なので、これからもっと使う機会も増えそうです。
では本編。
基本的に僕が感じたこと中心なので、実際に話されていた内容と齟齬はあるかと思いますが、その点は予めご理解していただいた上で読んでいただければと思います。

ブランド戦略についての基礎部分

まず最初に話されていたのは、ブランド戦略についてのあるある話で、よくある間違った思い込みのケースから、ブランド戦略の基礎について話していただきました。
例えば、よくある勘違いとしてブランドをもっと目立たせて欲しいという要望が、実は「ロゴを大きくして欲しい」ということだったり、ブランド力を上げて欲しいということが「認知を広げて欲しい」ということだったりして、そもそもの前提からずれているケースがあるというお話でした。
実際にはブランドというものはそういうことではなく、ブランドは「顧客と組織の間で結ばれた約束」であり、形になるものではなくあくまで概念的なもので、しかもそれは自社が保有しているものでもないということを定義されていました。
僕はこの説明が非常にしっくりきて、なぜかを考えていたんですが、それは僕が「何かを考える上で、その定義をまず決めてから考えないといけない」と思っている部分があるためなんだろうなと思いました。
きちんと物事を定義し、その上で話を進めていくことで物事の論理が組み立てられるのが、すっと頭に入ってくる理由なんだろうなとか考えていました。
話を戻しますが、ブランド戦略の位置付けとして、ブランド戦略は企業に非常に重要で、企業理念の直下にある重要な概念なので、武井さん曰く「外向きのお作法」というのもしっくりきました。
また、「どう思って欲しいのかを作る」というのもわかりやすい説明だったなと思います。
そして、マーケティングはブランド戦略の影響を受けるので、ブランド戦略で「世界観、歴史、物語」といった、企業が顧客に「どう思って欲しいのかを作る」ことで、それを前提としてマーケティングが構築できるというのもなるほどなと納得できました。

ブランド戦略が必要な理由

ブランド戦略がどういうものかがわかった後は、それを踏まえた上でブランド戦略が必要な理由をお話しいただきました。
ブランドが構築されることの効果としては、

  • ロイヤリティの高い顧客の獲得
  • 商品の高単価化
  • 競合との競争に有利
  • 値下げが不要になる
  • コミュニケーション効率のアップ
  • 流通・小売りからのサポート
  • ライセンスビジネスの展開
  • ブランドの拡張性によるビジネスの拡大

といった、企業にとって多くのメリットがあり、逆にこれらを実現するためにはブランドが構築されているかどうかが非常に重要なわけです。
そのため、ブランドを構築することは企業にとって非常に重要な役割になってきます。
もちろんブランド化することによるデメリットもあるので、その点は「自分たちのブランドがどういうものなのかをつかんでおかないと諸刃の剣にもなる」ということを理解しておくことは必要ですが、ブランドが作れないと負の連鎖になる場合もあるわけで、ブランド戦略の策定・実行を行っていくことは企業にとっても大きな意味があります。
メリットやデメリットをきちんと把握した上で、ブランド戦略を策定・実行していくことはやはり重要だなと思います。
そして、策定・実行を継続していくことがブランディングというのも、非常に納得できました。
今回のセミナーとは関係ない話ですが、僕は常日頃からブログの更新にしてもサイトの更新にしてもそうですが、「継続的に何かに取り組むこと」が結果につながると思っていますし、お客さんにもそう言っているので、ブランディングでもそういうことなんだというのはよく考えればそうなんですけど、すごく心に刺さりました。

「捨てる」という判断と必要性について

ブランディングは続けていくこと、継続させることが前提になりますが、ブランド戦略にもコストがかかるものなので、効果が見込めないものや利益が見込めないものはどこかのタイミングで「諦める」「辞める」という決断をする必要があります。
全てがうまくいくはずもないので、実際にやってみるといけるものといけないものがあり、いけない方は切り捨てることも必要となってきます。
武井さんの言葉では「エクイティ(資産)化するまでに時間もコストもかかる」とおっしゃってましたが、資産化できそうな場合でも、そこに至るまでに時間はかかるし、仮に資産化できたとしても時間の経過で資産価値が無くなり、どこかのタイミングで手放すことも考えておかないといけません。
それらの判断は、常に継続して関わっていくことでしか見えてこない部分だと思うので、やはり継続的に関わっていくことが重要だと思います。
またちょっと話が逸れますが、サイトの運用でも同じようなことはあり、どれだけがんばってどれだけテコ入れしようとどうにもならないものというのはあるわけで、それについてはどこかのタイミングで終わらせる決断も時には必要です。
ブランディングにも共通していることだとわかると親近感が持てますね。
判断する基準として、ある程度の理論は必要になってきますが、その場合は「ブランドエクイティ=時価総額-事業価値-ブランド以外の非事業価値」というような計算式をざっくりでもいいので持っておくことも重要だなと考えていました。
また、ブランドエクイティは事業の種類によっても重要度は異なりますので、そういうこともきちんと頭に入れておくことも大切です。
消耗品や嗜好品がブランドエクイティの影響が大きく、公共事業やインフラなどはブランドエクイティの影響が大きくないということなどもちょっと考えればわかりますし、そういう業界動向や企業に置かれている事情も踏まえて判断すればいいかなと思います。

ブランド戦略を作る時のポイント

ブランド戦略を実際に作る場合は、まず流れとして「作る」「意義付けをする」「カルチャーアイコンに進化」という流れがあることを理解しておくことがポイントではないかなと思いました。
特にカルチャーアイコンに進化という部分は非常にしっくりきました。
ここはすごく運による部分もあるので、狙って実現できるようなものでもないですが、偶然を作るのは日々の継続した取り組みという土台ありきだと思っているので、ここでも継続して取り組んでいるということは重要だなと思ったわけです。
それを踏まえた上で、「どのようにストーリーを伝え、どのように経験を共に作るか」ということを常に意識しつつ、きちんと現状把握ができているかどうかがポイントにもなると思います。
某コーヒーショップの例で話を聞きましたが、それもすごくわかりやすかったです。(ここは参加した人でないとわからないと思いますが、話で聞かないと意味が伝わりづらいと思うのであえて内容は書きません)
心に響いたポイントとしては、

  • 人は経験を大切にする
  • 経験を約束する
  • クオリティの維持

といったところでした。これはすごく重要ですね。
あと、説明いただいたケビンLケラーのトライアングルモデルの話も非常にわかりやすかったです。
ケビンLケラーのトライアングルモデル
こんな感じのイメージでの説明だったんですが、ブランド認知についても右脳と左脳の考え方は必要で、ここをロジカルに考えて構築すると理論もしっかりできるのでいいなと思います。
最終的には、これらの理論を踏まえた上で自分の会社に合う方法を模索し、

  • 誰に
  • どんな枠組みの中で
  • 何を提供するか
  • それがなぜこのブランドだからできるのか

を定義して、ブランド戦略を作っていくというステップも非常に納得できました。

最後にはワークショップも

セミナーの最後には、今回学んだ内容を踏まえてワークショップも行われました。
ワークショップは、「大阪」をテーマに大阪をブランディングするというテーマで、座っていた机のメンバーでブランディング戦略を考えました。
僕の座っていたテーブルでは、非常に広い枠で考えすぎてステートメントがはっきりしなくてあまり具体性のない感じになってしまった感がありましたが、それがゆえにいろいろな視点でものを考えることができたので非常に良かったなと思っています。
他のテーブルでは時間内に綺麗にまとめていたテーブルもあり、それはそれですごいなと思いましたが、こっちはこっちでずっと考え続けることもできたのでそっちの方が良かったなと思いますし、ステートメントを絞ることで優位性は高くなりますが、その分お客さんは少なくなるわけでビジネスとして成立しないこともあるわけです。
講師の武井さんもおっしゃっていましたが、その辺はバランスが重要です。
絞り込みすぎず、かといって広げすぎず、狙い所をどこに持っていくのかが重要だと思っているので、あの短時間で結論に至るのではなく考えをいろいろ出していく方がいいかなと思うので、結果的にすごくいい感じでワークショップができたと思います。

まとめ

最後に武井さんがおっしゃていましたが、「ブランディング戦略は漢方薬のようなもの」というのが最後に心に刺さりました。
漢方薬のように、即効性があるわけではないけど、やっていくことで確実に効果が見込めるものだという説明はすごくしっくりきましたし、僕自身がすごく継続的に何かをすることが好きだということもあるので、ブランド戦略にも改めて興味が湧きましたし、親近感もすごく感じています。
こういう機会をいただいた武井さんにはすごく感謝しています。
また、今回は普段あまり行かないマーケティング系のセミナーだったので、いつもと違う客層も多く、そういう点も刺激的でした。
会場も新しくなってすごく綺麗で新鮮でしたし、非常に色々考えることができるセミナーで満足感が高かったです。
また次回もあれば、積極的に参加したいと思います。

記事の著者:ふにすでぐち

ふにすでぐち

1978年生まれ。企業のWeb活用をテーマに、Web運用を中心とした戦略的な企画立案、サポートやホームページ/Webサイトの構築などを行っています。
5年間のWeb制作会社勤務後、2年間のフリーランスで「フニス」として活動後に法人化し、2012年7月「ふにす株式会社」を設立。
Web運用の情報や考え方などを発信するブログ「ふにろぐ」を定期的に更新し、情報配信をしています。
また、Googleアナリティクス認定資格を取得しているので、アクセス解析を用いた分析などの手法でお客様のホームページの成功をサポートしています。
本社のある大阪府高槻市で「ふにすWeb相談所」を開設し、
地域の方々に気軽にWebのことを相談できる場所として、より多くのWeb運用の問題解決をするために活動しています。
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